動画や音楽、友人とのコミュニケーションなど、色々なことができて便利なスマホ。利便性が高いゆえに近年、スマホに依存する人が増えている。スマホ依存症は心身ともに悪影響を及ぼすといわれており、早めの対策が必要だ。今回はスマホ依存症の特徴や心身に与える悪影響を解消する方法などを紹介していく。
「スマホがないと不安」スマホ依存症の特徴や症状
スマホ依存症には、スマホが手元にないとイライラして落ち着かない、スマホがないと不安になる、1日の大半の時間をスマホ操作しているなどの特徴がある。
スマホ依存症の原因には“すぐに返信しなきゃ”という強迫観念も
スマホ依存症は、ゲーム依存症のようにスマホゲームや動画閲覧などにハマるだけが原因ではない。LINEなどのメッセージが来た時に「すぐに返信しなければならない」という強迫観念も原因の1つとされる。スマホがコミュニケーションツールであるため、スマホを手放せない状況が生まれている。
スマホ依存は心身ともに悪影響を及ぼす!?
スマホ依存は身体や心に様々な影響を及ぼす恐れがある。身体面では、不眠症、視力低下や肩こり、頚椎の湾曲角度が30度以下になるストレートネックが「私的されているようだ。これはスマホ首とも呼ばれる、身体が歪んでいる症状の1つ。精神面ではイライラや不安・無感情・無表情、攻撃的になるなどが挙げられている。
スマホ依存の診断で依存度を知ろう
スマホ依存は自覚症状がない人も多い。まずは自分がスマホにどれだけ依存しているのか、診断してみよう。
いくつ当てはまる? スマホ依存度をチェック!
ここではスマホ依存症のチェックをしてみよう。
・お風呂に入る時もスマホを持っていく
・意味もなくとりあえずスマホを触る
・朝起きたらまずスマホをチェック
・外出時は必ず予備のバッテリーを持っていく
・寝る時スマホを枕元に置く
・スマホが近くにないと不安だ
・スマホの着信音が鳴るとつい自分のスマホを見てしまう
・人と話をしていてもスマホを扱うことが多い
・電波やWi-Fiが繋がるか頻繁にチェックする
・歩いている時も常にスマホを手に持つ
上の項目が、8個以上当てはまる人は要警戒レベル、5~7個の人もスマホ依存症予備群なので注意が必要だ。
スマホは身近にあるため依存性が高い!?
依存症は自覚がない人が多いが、スマホ依存に関しては現代人の7割が自覚しているという。しかしスマホは日常生活において欠かせないアイテムであるため、簡単にスマホ断ちができず自覚があってもやめられないのが現状だ。
子供のスマホ依存は大人以上に深刻
今は子供のスマホ依存も問題となっている。中高生のスマホ所持率は年々増加し、依存している人も増加している。特に子供は大人ほど自制心が効かないことが多く、深刻な状況におちいりやすいとされる。
中学生にも急増中!? スマホ依存症のリスク
中学入学を機にスマホを与える保護者が多く、中学生でスマホを持つ割合は7割以上になるといわれている。中学生は好奇心旺盛だが大人ほど自制心に欠く傾向があり、スマホ依存になるリスクは高くなる。
中学生のスマホ依存率は50%超!? 予備群はそれ以上
内閣府の発表では中学生のスマホ利用時間は平均で160分超、さらに約60%が2時間以上使用している。大人ほどの利用時間ではないが、学校では使用しないこと、部活や勉強時間を考えると一日の自由時間の内、スマホにかける時間が長くスマホ依存率が高いことがわかる。
【参考】平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査
中学生のスマホ依存は不登校の引き金に!?
中学生のスマホ依存は、不登校を引き起こす可能性も懸念されている。スマホ依存になると、睡眠不足やうつ病など体調不良で学校を休むケースが多くなる傾向がある。そして同級生とのコミュニケーション不足や学力低下にもつながり、学校に行きづらくなってしまう。
女子高校生は80%がスマホ依存を自覚している
高校生のスマホ所持率は90%を超えており、スマホ利用時間が2時間を超えている割合は約70%、5時間以上も12%以上にも昇る。フリュー株式会社「GIRLS’TREND 研究所」調べでは、女子高生の80%がスマホ依存を自覚している状況で、非常に深刻と言える。
【参考】女子高生の「スマホ依存」に関する意識調査 フリュー株式会社「GIRLS’TREND 研究所」調べ
高校生のスマホ依存の原因は「既読スルー」にある!?
高校生のスマホの利用内容の90%以上がLINEやSNSなどになるという。ここに高校生のスマホ依存の原因があるようだ。LINE等のメッセージが来ると「すぐに返信しなければ」という気持ちが働く。既読スルーを怖れてスマホを手放せないでいるようだ。
スマホ依存症は早めに対策を考えよう
スマホ依存症は自覚している人が多い。ただ自覚があってもやめられないのが依存症の典型で、やめるには何かしらの対策が必要だろう。
やめたいけど……「そばにあるから」やめられない! スマホ依存症
中々断ち切れないのがスマホ依存症。生活にも必要だから手放せず、しかしそばにあるので触ってしまう悪循環から抜け出せない。
今すぐできるスマホ依存症の治療法は?
スマホ依存症の治療法はいろいろあるが、まずはすぐにできる対策から試してみよう。
・仕事中、勉強中はLINEやTwitterなどの通知機能をオフ
・移動中はスマホを手に持たない、ポケットに入れない
・寝室にスマホは持ち込まない
・スマホのチェックは休憩時間だけ
・子供に対してはスマホ使用のルールを作る
・寝る前2時間はスマホを見ない
・読書などスマホ以外の趣味を見つける
上記のように、スマホから離れる時間を作ることを実践してほしい。
スマホ依存症は病院で治療もできる
最近はスマホを含めた、ネット依存症治療を行う病院も増えている。自分だけではやめられない人はもちろん、子供のスマホ依存症をやめさせたいなら、深刻な状況になる前に病院へ相談してみよう。
スマホ依存症はアプリで対策するのも1つの手段
スマホ依存症対策として、スマホアプリを利用する方法がある。一見すると矛盾しているが、これらのアプリはスマホ使用時間の表示やゲーム形式など、スマホをやめさせる工夫を施している。
スマホ依存症対策におすすめiPhone用アプリ
スマホ依存症対策のiPhone用アプリでは、育成型のゲームが特に人気だ。
・スマホを触らなければ魚が育つ
出典:APP Store
・ブロックタイマー
出典:APP Store
・Eggzy-集中力とタイムキーパー
出典:APP Store
自分がどれだけスマホに依存しているのかを診断チェックして、その上でその傾向があるなら深刻な状態になる前に対策を心がけたい。スマホが生活に必要なツールだからこそ、上手にスマホと使いこなしていこう。
※データは2019年7月下旬時点での編集部調べ。
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文・ねこリセット