近年、ネット銀行だけでなく大手の銀行も続々とデビットカードを発行している事により、日本国内でのデビットカード認知度が右肩上がりになってきており、初めて利用する決済用のカードが「クレジットカード」ではなく「デビットカード」という人も増えてきている。基本的に審査不要で、学生でも簡単に作ることができることから何かとメリットも多いデビットカード。今回は今こそ知っておきたいデビットカードの基礎知識を改めて紹介していく。
デビットカードとは?
まずはデビットカードの特徴について簡単に説明していく。デビッドカードとは使った瞬間に利用金額が銀行口座から即引き落としされる仕組み(即時決済型)のカードであり、引き落としが1か月から数か月先になるクレジットカードとはこの点が大きく異なる。つまり、デビットカードは口座残高以上の決済はできないようになっているので、身の丈を超える買い物をしてしまう心配もなく、“ほぼ現金と同じように使える”のが特徴である。
基本的に審査不要
クレジットカードに限らず、ローンを通過させるために必ず“審査”が必要となる。しかし、先ほど説明したようにデビットカードは即時決済であり、銀行口座にある金額が“限度額”になるため基本的には審査不要(一部審査が必要なものあり)で簡単に作れる。
デビットカードの作り方
デビットカードは銀行口座をすでに開設している人であれば、簡単な手続きで申し込むことができる。また、即時決済型のカードであるため、高校生でも申し込めるのが大きな特徴だ。基本的に16歳以上(銀行によって異なる場合も)であれば誰でも作ることができ、一部のデビットカードには未成年であっても、親権者の同意が不要なものも一部存在する。例えば三菱UFJ銀行などが発行するデビットカードなどは親権者の同意も必要ない。
デビットカードの使い方
デビットカードの使い方自体は基本的にクレジットカードと同じであり、カードによっては利用額に応じてキャッシュバックが受けられたり、ポイントが付与されたりなどの特典も存在する。ただし繰り返しにはなるが、後払いではないため分割で支払うことはできず、利用は「1回払い」に限られている。
もちろんコンビニでも使える
基本的にVISAやJCB、MasterCardといった国際ブランドのデビットカードであれば、クレジットカードと同様にコンビニでも問題なく使える。
デビットカードが使えない場所とは?
クレジットカードは使えるのに、デビットカードが使えない店舗が存在する。というのも、デビットカードは即時引決済できない業態では、使用不可という原則があるからだ。デビットカードでの支払いができない代表的なものとしては、ガソリンスタンド、機内販売、高速料金などが挙げられる(一部例外あり)。
デビットカードは海外での利用にもおすすめ
デビットカードは海外旅行や出張の際に1枚持っておくと非常に便利である。というのも、キャッシュレスが進んでいる諸外国では、クレジットカードよりもデビットカードのほうが普及している場合もあり、色々な場所で利用できる。それに加え、現金が必要になったとしても、海外のATMから直接自分の口座のお金を引き出すことができるだけでなく。外貨預金口座と連動したデビットカードを持っておけば、為替手数料がお得になる場合もある。
海外旅行保険が付帯するデビットカードも存在
クレジットカードのように海外旅行保険が付帯しているデビットカードも、数はあまり多くないが存在する。代表的なものとしては、みずはJCBデビットカードなどが挙げられる。
おすすめのデビットカードを紹介
ここからはおすすめのデビットカードをいくつか紹介していきたい。ちなみにVISAやマスターカードなどの国際ブランドは発行会社(例えば、三井住友銀行、みずは銀行など)に基本的に決済システムを貸しているだけであり、デビットカードを作る上で重要になるのは発行会社のほうである
三井住友VISAデビットカード
メガバンクの一つである三井住友銀行が発行している「三井住友VISAデビットカード」は使い過ぎを防ぐために、自分で限度額を設定できるようになっているのがメリットの一つである。デビットカードは銀行口座からの即時引き落としであるので、「無意識に利用して、銀行口座の残高がゼロになってしまう」ということも防げるので安心だ。
楽天銀行デビットカード
「楽天銀行デビットカード」は年会費が永年無料であるだけではなく、現在発行されているデビットカードの中ではトップクラスのポイント還元率1%となっている点が最大の売りである。また、楽天市場での利用なら2%還元となることもあり、楽定市場を頻繁に利用する人に特におすすめのデビットカードである。
セブン銀行のデビットカード
セブン銀行が発行しているデビット付きキャッシュカードは、JCBブランドのカードで、デビットカード機能・キャッシュカード機能・電子マネーnanacoの3つの機能が一体となったカードである。通常のポイント還元率は0.5%であるが、セブンイレブンでの利用は3倍の1.5%、セブンアンドアイグループでも2倍の1.0%とセブンイレブンをよく利用する人にはかなりお得なデビットカードである。
ゆうちょVISAデビットカード
2019年1月28日、ゆうちょ銀行が発行しているVisa加盟店で利用可能なプリペイドカード「mijica(ミヂカ)」に、デビットチャージ機能が追加され、「mijica Visa デビットカード(プリペイド機能付き)」に生まれ変わった。デビットとプリペイドの機能が搭載されていることから通称“デビプリ”とも呼ばれるカードである
デビットカードは“現金派“の人にもおすすめ
これまで説明してきたように、デビットカードはクレジットカードと異なり、使い過ぎてしまう心配もないので、“カードを敬遠している”現金派の人も手をだしやすい。皆さんもこれを機会にデビットカードの利用を検討してみてはいかがだろうか?
文/praia