副業解禁の影響もあるのか、会社勤めを辞めて、あるいは掛け持ちで占い
師になる人、希望する人が増えているという。
「簡単になれて、結構な収入になる」という噂もちらほら聞くが、果たしてその実態は?
『占い師入門』(雷鳥社)という著書があり、占い師の“職業”、“個人事業主”としての側面にあかるい占い師兼作家である高橋桐矢さんに、そのあたりの事情をうかがった。
今は志望者向けのスクール・講座も充実
― 占い師になるために必要な能力・資格、そして登竜門的な学校や講座というものがあるのでしょうか?
高橋さん:占い師を職業とするには、「占いの技術」と「個人事業主」という2つの能力が必要です。
占いの技術を学ぶためには、昔は書籍か、占いの師匠について学ぶしかなかったのですが、今は学校や講座があります。カルチャースクールや各先生方の個人講座や占い専門の学校もあります。習い事と同程度の値段で専門知識を学ぶことができます。
この「占いを真剣に学ぶことができる」というのが、第一に必要な能力でしょう。
占い師には何の資格も要りませんし、特別な才能も学歴も要りません。会社員が務まらない人でも、年齢性別問わず、誰にでもできる仕事ですが、唯一、占いの勉強だけはプロになってからも一生ずっと必要です。私自身も今も勉強し続けています。
高橋さんが今危惧しているのは、「この講習を受けて資格を得れば、すぐ占い師になれる」などという安易な資格ビジネスの誘いが実際にあることだという。しかし、占い師の資格・免状というものはなく、「これに何十万円払っても、なれない人はなれない」と注意を促す。
講座で占いを教える高橋さん
占いは種類によって流行りすたりがある
― 一口に占いといっても、易占、占星術、タロット占いなど数多くのジャンルがあります。選ぶジャンルによって、特別なメリットがあったり、苦労する内容が異なったりするものなのでしょうか?
高橋さん:占い師としてお客様からのさまざまな要求に応えていくためには、占星術や四柱推命などの誕生日で占う「命占(めいせん)」と、タロットカードや易占など、偶然を使って占う「卜占(ぼくせん)」の2種類が必要です。
私もいろんな占いを学んできましたが、どの占いにもそれぞれに面白さがあります。自分の好きな占いを選んでいいのですが、流行すたりがあるので、人気の占いをチェックしてみるのもいいかもしれません。
今はカード占いに注目が集まっています。ルノルマンカードやコーヒーカードは、絵柄がかわいらしく、よく当たるので人気です。配置したカードから、地図のように目的達成までの道筋を読んでいく手法は、男性からも大変好評です。
高橋さんの著書の1冊『実践 ルノルマンカード入門』