5.ソムリエに1杯分残す心遣いを
お店にオンリストされていないワインを持ち込むので、ソムリエからも興味を持たれる1本になる。BYOを楽しんだ後は、1杯分残して「どうぞ飲んで下さい」とソムリエに伝えるのが非常にスマートだ。ソムリエにとっても、新しいワインとの出会いは新鮮であり、自身の勉強にも繋がるのだ。筆者もこちらを心掛けているが、なじみのお店のソムリエから「勉強になった」と御礼のメールが来たこともある。
6.スパークリングワインや白ワインは冷やしておくとベター
常温のワインを飲み頃の温度に冷やすためには、何十分も要する。お店に持って行ってすぐに開けたい場合は、
①自宅で十分に冷やしてから持ち込む
②食事の数時間前にお店に立ち寄り、冷やしておいてもらう
③最寄りのワインショップ等で、冷えたものを買って行く
このような形で、すぐに飲める状況にしておきたい。②をお願いしたい場合は、こちらも事前にお店に確認を取っておこう。
最初は常連のお店にお願いしてみよう
BYOをやってみたい! と思ったら、まずは常連(最低1回は行ったことがある)のお店から始めてみたい。店員から顔を覚えてもらっている関係で、さらにBYOを歓迎してくれるお店であれば、話もスムーズで非常にやりやすい。
BYOは、マナーを守れば非常に楽しいシステムである。例えば、彼女の生まれ年のワインを記念日に開けたいと思っても、生まれ年のワインがオンリストされているお店はなかなかないだろう。そういう時に、先に自分で用意しておいて、当日BYOで楽しめば、さらに思い出に残るスペシャルな記念日となるだろう。
筆者は、良いワインを自分が作った料理と合わせても全然雰囲気が出ないという時や、珍しいワインを手に入れた喜びをワイン仲間と、美味しい食事と一緒に共有したい時、両親と旅先で記念となる食事をする時などにBYOを楽しんでいる。
マナーを守ってBYOを行うことで、思い出に残る食事を楽しんでいただきたい。
文/Mami
(一社)日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、仏検準一級
ワインの販売員時代、年間のワインテイスティングは約500種類。ボルドーのシャトー巡りやスペインのサン・セバスティアンでのバル巡りなど、ワインと食に関する自己研磨に励んでいる。
https://ameblo.jp/m-cerisier-rose/