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カメラ雑誌の元編集長に聞く「いいね!」がもらえるiPhone撮影術

2019.07.02

アングルは肉眼で見て決める

テーブルの上にある小物を撮る際に、意外と悩むのがアングル。iPhoneの画面越しにあちこち動き回った末、決めかねることはよくある。矢島さんは、この点については次のように話した。

「カメラを向ける前に、まず肉眼でいろいろな方向から見て、商品をきちんと説明できる角度・向きを探りましょう。それでも悩んだら、いろいろなアングルで撮ってみて、その中からベターな1枚を選ぶとよいです」

また、光の向きについては、「サイドから被写体に光が当たっていると、被写体に影が出て、立体的かつナチュラルに見えてよいです」

構図については、「被写体は、真ん中よりも少し下に配置すると安定感が出ます。言い換えると、上にスペースを開けると収まりがよくなりやすいです。それから、テーブルにあるものをローアングルで撮りたければ、レンズが上部についているのでiPhoneを逆さにして撮るとよいです」と説明を加えた。

アングル、構図、スタイリングが決まった写真の例(講座参加者撮影)

撮影後の補正でよりよい一枚に

矢島さんは、撮影した写真の事後の補正が、目を惹く写真とするのに大事なテクニックだと言う。

iPhoneには様々な補正機能(再生画面に出てくる「編集」→各機能)があるが、ビギナーが主に使うべき機能について説明がなされた。

「余計な部分を切り取って構図を整えるには、トリミング。写真が傾いてしまったときには角度調整をしましょう。

明るさの補正は“ライト”をタップして左右に動かすと、写真が明るくなったり暗くなったりします。ここで、明るさの微調整ができます。実物の被写体を見ながら、適切な明るさにしましょう。次に“カラー”。左右に動かすと色の鮮やかさなどが調整できます。

ちょうどいい塩梅に補正できたら保存します。上書き保存ではないので、元の画像に戻して何度でも補正はできます」

補正機能を使い完成した写真(講座参加者撮影)

iPhoneの写真関連の機能やテクニックについては、ひとまず上に紹介したものをマスターすればOK。SNS映えする写真を目指す人も、商品撮影をしたい人も、ぜひ身につけておこう。

矢島直美さん プロフィール
株式会社エチカ代表。雑誌『カメラ日和』編集長を経て2015年に独立。2016年に広く一般向けの新しい写真教室「たのしいカメラ学校」をスタート。カメラの使い方・撮り方の基本から写真を使ったものづくりの講座まで多少な講座を行い、東京を中心に日本全国で講座を開催。その他企業・自治体向けのカメラ研修のほか、AppleによるiPhoneカメラのセミナー、住田美容専門学校の撮影講座の講師を務め、写真教室の受講生は延べ7500人を超える。著書に『カメラ1年生 デジタル一眼カメラ編』、『カメラ1年生 iPhone・スマホ写真編』(共にインプレス刊)がある。

文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)

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