濡れた靴のお手入れ
1.湿らせたタオルで、靴の表面を濡れている部分だけではなく、まんべんなく拭き取ります。靴の内側は乾いたタオルで軽く拭いてください。
「靴の表面に浮き上がってきた汗を取り除き、全体を濡らすことで部分的な雨染みを防ぎます」
2.カビ防止にスプレータイプの「モールドクリーナー」を全体にかけます。
「モールドクリーナーは、カビが発生した時だけではなく、予防にも使えるんですよ」
3.シューキーパーを入れて履きジワを伸ばして乾燥させます。
「洗濯物をハンガーにかけて干すのと一緒ですね。シューキーパーを入れずに乾燥させると型崩れやひび割れの原因になってしまいます。シューキーパーはプラスチックもありますが、木製タイプは吸湿性があるのでおすすめですよ」
4.右がアフターケア前、左がアフターケア後。雨染みのムラもなくなりました。乾燥後、栄養クリームを塗るなど通常のケアをしてください。
「ちょっとした毎日のケアと工夫で靴は何十年も履けます。欧米では親子二代で履く人もいるほどです。ぜひ雨の日のケアをマスターして靴を大事にしてください」
なお、静氏の著書「靴磨きの教科書 プロの技術はどこが違うのか」(毎日新聞出版)では、靴の手入れの基本や、特殊素材から道具まで詳しく解説している。「身だしなみがきちんとしている人は仕事もできる」と言われるが、靴は常にきれいにしておきたいもの。靴磨きのプロの技術を学んでみては?
取材・文/白石あずさ