0円マイカー
念願のマイカーを手に入れたものの、実際はなかなか乗る機会がなく、毎月維持費だけが消えていくばかり、そう嘆く人も少なくない。そんなカーオーナーと、必要な時だけ好きなクルマを利用したいというドライバーをマッチングする個人間カーシェアサービスの「Anyca」が今夏から、新たな取り組みを始める。それが「0円マイカー」だ。
利用者が駐車場の提供やカーシェア業務の運営・管理などを行なうことを条件に、運営する「DeNA SOMPO Mobility」が購入したカーシェア用車両を無料で一定回数、マイカーのように利用できるというもの。回数やどんな車種を使用できるかは、これまで同事業で蓄積したエリア別の人気車種データなどを反映して決定されるという。
「車両は当社が提示する候補車両から選択していただきますが、提供を受ける駐車場がそのエリアで人気の車種とマッチングすれば、憧れの高級車も、ほぼオーナーのように利用可能です」(DeNAマーケティング部部長の宮本昌尚さん)0円で利用するには、いくつかの条件があるものの、新しいクルマ利用のスタイル、カーシェアリングの裾野を広げる取り組みであることは間違いない。
自前の駐車場でカーシェア用レンタカーを管理する代わりに、何回か0円で利用できるというイメージ。カーシェア需要の高いエリアに駐車場を持つ人は、特に旨みがありそう。
DeNA SOMPO Mobility が購入・レンタカー登録した車両にはカーシェア受け渡し用の機器が設置されAnycaに登録。車種は提示された候補から選択する。
Anycaを運営してきたDeNAは、安全・安心を独自の保険でのサポートを目指すべく、保険大手「SOMPOホールディングス」と合弁会社を設立。
取材・文/原口りう子