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怪談説法、巨大かき氷、百鬼夜行展、ライトアップ、暑い京都の夏をひんやり楽しむ涼めぐりの旅

2019.06.22

高台寺

 豊臣秀吉とねねの寺として知られる高台寺。秀吉の歿後に菩提を弔うために正室の北政所(ねね)が慶長11年(1606年)に創建した寺。開山堂、桃山時代を代表する庭園や観月台、秀吉とねねを祀っている霊屋(おたまや)、千利休の意匠による伏見城から移建した茶室の傘亭、時雨亭など見どころが多い。(※取材のため特別に許可を得て撮影しており、建物や展示物は撮影禁止の箇所もあるので注意)

 7月15日~8月31日まで、高台寺所蔵の「百鬼夜行図」や「地獄極楽図」などを展示する「百鬼夜行・藤井湧泉特別公開」(一般・600円、中高生250円)を特別公開している。

 江戸時代前期の土佐派(南北朝時代より朝廷の御用絵師として活躍した集団)の絵師による「百鬼夜行図」一巻は、筆さばきもなめらかで美しく、現代のマンガのようなデフォルメされたユーモラスさも。奉書紙に描かれているため何処かに奉納されたものではないかと推測されている。

 江戸時代に描かれた作者不明の「地獄極楽図」二巻は、恵心僧都の「往生要集」をもとに死後の世界を描いた絵巻物。天上にある極楽浄土から、閻魔大王に裁かれ各種とりどり(笑)の地獄で阿鼻叫喚の展開など、時間をかけて隅から隅までじっくりと見ることをおすすめする。

 中国出身の画家・藤井湧泉氏の襖絵「妖女赤夜行進図」(2019年)は初公開。方丈の襖十二面に展開される、美しさと同時にそこはかとない怖ろしさも感じる妖しい魅力がある。近年脚光を浴びている明治時代の絵師・河鍋暁斎の「閻魔図」「百鬼夜行屏風」も展示。滋賀県出身で京都在住のイラストレーター・田中陽一郎氏による高台寺開創400年にあたり描かれた作品「高台寺百鬼夜行絵巻」二巻、「地獄・極楽図」二曲一双(共に2006年)も展示する。

 また、8月1日~8月18日まで、17:00~21:30(閉門22:00)の間、夏の夜間特別拝観を実施。開山堂や庭園、茶室、竹林の道などがライトアップされ幽玄の世界を楽しめる。

〇対象ツアー「怪談和尚 三木大雲氏とめぐるあなたの知らない京都」
「苔と青もみじの名所と御朱印めぐり」
〇対象サービス「ひんやり夏の京都たび 京サマーsweetsちけっと」

【AJの読み】夏の京都は異界と通じる?夜間参拝やパワースポットめぐりが面白い

 京都の夏は暑い。昨年は息子の夏休みに合わせて8月末に京都へ行ったが、昼間はあまりの暑さに予定の半分しか回れなかった。暑さの厳しい京の夏におすすめが夜間拝観。昨年、24時間参拝できる伏見稲荷大社を訪れたが、夜の9時過ぎでこんなに人がいるのか!?と驚いた。今回紹介した高台寺をはじめライトアップしている寺社も多い。日中とはまったく違う趣があり、なにやら異界に通じていそう……とある種の涼しさも感じられるはず。

 平安時代に都人を恐れさせたのが、一条大路に現れる物の怪たちの「百鬼夜行」。夜でも蒸し暑さが残る盛夏には、百鬼夜行にお出まし願いたいくらいだが、高台寺の「百鬼夜行図」は妖怪たちの仕草や表情が可愛らしくて恐怖というより萌えしかない(笑)。

 個人的に京都ではパワースポットを集中的に回ることが多いが、夏の京都こそ“あなたの知らない世界”をテーマにした旅にもってこいの季節。三木住職の「怪談説法」は背筋がひやりとするような現代の怪談がてんこ盛りなので機会があればぜひ。

 安倍晴明を祀った晴明神社、祟道神社、貴船神社、伏見稲荷大社、化野念仏寺、六道の辻などが個人的にお気に入りのパワースポット。今回は新幹線に乗る前に、朝一番で下御霊神社を訪れた。上御霊神社と同じく冤罪で無念の死を遂げた8人の御霊を鎮めるために創建された神社でパワースポットとしても知られるが、朝だったせいか参拝客は私一人。境内には湧き水があり、近所の方が水を汲みに次々と自転車でやってくる、のんびりとした風景だった。

文/阿部 純子

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