オフィスワーカーの3人に1人がかかっているとされる「ドライアイ」。ドライアイだと、玉ねぎを切った時に目がしみやすくなるそうで、かなり辛いと聞く。
そもそも、玉ねぎを切ると目がしみるのは、「硫化アリル」という揮発性物質が原因。切った時に玉ねぎの細胞が壊れ、細胞内にあるアミノ酸や酵素が混じると、これが発生する。目に入ると、刺激に神経が反応して涙を出し、洗い流そうとする。これが、「玉ねぎを切る→涙が出る」のメカニズムだが、涙の量が不足するドライアイでは、硫化アリルが眼を持続的に刺激するため、痛いほど目にしみることになる。
イラストレーター・漫画家のカマタミワさんも、ドライアイで玉ねぎに悩まされている1人だ。玉ねぎを調理する時は、眼鏡をかけて、切った玉ねぎは隣室に置くなど工夫したが、あまり効果なし。
そのことをブログに書いたら、読者から「玉ねぎを切ってもしみない方法」をいろいろ教えてもらい、かたっぱしから試したという。その顛末は、新刊コミックエッセイ『ひとりぐらしこそ我が人生』(KADOKAWA)にも描かれているが、果たしてカマタさんは、玉ねぎの辛さを克服できたのだろうか?
本人にそのあたりの話をうかがった。
コストを問わなければ高級包丁がベスト
― まず、お友達の家にあったGLOBALブランドのステンレス包丁を試していますね。よく切れる包丁なら、玉ねぎの細胞破壊は最小限で済むので、硫化アリルもほとんど出ないといいう理屈だと。
カマタさん
「そうなんです。でも、自分の包丁をちゃんと研いでから切っても全然効果がなかったので、GLOBALにも期待してなかったんです。それが、使ってみたら全然違うので、驚きました!
でもGLOBALはかなりお高いので、そんなに料理をするわけでもない自分には勇気が出ず…。
自分の安い包丁も、買った直後なら涙が出なかったので、もっとちゃんと研げる砥石などを買うか、プロに研いでもらうかすれば違うのかもしれません。」
ブランド包丁は最強か?(『ひとりぐらしこそ我が人生』より)
玉ねぎに手を加える方法だと?
― いきなり、最強の解決法を見つけたようですが、切れる包丁は値段の高さがネックだった、と。そこで、よりリーズナブルで効果の高い方法を求めてトライした、玉ねぎ自体をどうこうするやり方はいかがでしたか?
カマタさん
「よく聞く、玉ねぎを冷蔵庫でよく冷やす方法ですが、私には効果がありませんでした。
電子レンジで20秒~30秒チンする方法や、買ってすぐ使わずに常温で何日か空気に晒して保存する方法も私には効きませんでした。」
玉ねぎ自体をいじっても効果はなし(『ひとりぐらしこそ我が人生』より)