Apple Pencilでスイスイ書ける
今回のiPad mini(第5世代)には、iPhone XSシリーズで使われている「A12 Bionic」が搭載されています。Neural Engineを搭載したことでリアルタイムの画像処理に優れ、画像を扱うアプリがサクサク動きます。空間を認識して現実世界の環境と合わせて楽しむARゲームもストレスなく楽しめました。
また、初代のApple Pencilに対応します。iPadの外部接続端子に挿して充電するスタイルは少々格好悪いと言わざるを得ませんが、あっという間に充電できますし、書き味の良さはピカイチです。「メモ」アプリに手書きでメモできるのはもちろん、絵心のある人なら作品を描くこともできるでしょう。個人的には「MetaMoJi Note」アプリを使ってPDFに修正の赤字を入れていくときに重宝しました。PDFを拡大縮小する際は素早く描画され、文字もスムースに、本当のペンのように書けます。ビジネスパーソンなら、外出先で書類のチェックをする際に便利なはずです。
Apple PencilはiPad miniの端子に挿して充電が可能。この状態での持ち運びは避けたいが、Apple Pencilは短時間の充電で使える状態になる。
Apple Pencilの書き味には定評があり、線の追従性は非常に高い。「MetaMoJi Note」(写真は無料のLite版)もサクサク使える。
Wi-Fi+CellularモデルはnanoSIMスロット&eSIM内蔵
なお、iPad mini(第5世代)のWi-Fi+Cellularモデルは、nanoSIMカードスロットを備えるほかeSIMも内蔵しているので、iPad miniのメニューから通信事業者を選んだり、現地の通信事業者が提供しているQRコードを読み取ったりして契約し、データ通信をすることができます。eSIMの対応事業者が増えてきて、通信料金もお得なものが増えているようです。
設定アプリの「モバイルデータ通信」メニューから直接、データ通信サービスを契約できる。
持ち歩くのにベスト!
もし自宅で使うタブレットを探しているなら、もっと大きい普通のiPadをお勧めしますが、iPad miniは薄く、軽く、コンパクトで、持ち運ぶタブレットとしては最適。小さいのにパワフルで、負荷の大きい作業も難なくこなす点は見事です。また、Apple Pencilと一緒に使うと、メモや書類チェックも気持ちよくできます。見た目よりも、ずっと使いでのあるタブレットでした。
ノートパソコンは不要、タブレットを持ち歩くべきか悩んでいるというような方に、スマホのように使ってほしいタブレットでした。
取材・文/房野麻子