約4年ぶりに登場したiPad mini(第5世代)。今回、幸運にも試用する機会に恵まれました。使う前は、中途半端なサイズのタブレットという印象で利用シーンが思い描けなかったのですが、実際に使ってみると非常に気持ち良く使え、良い意味で予想を裏切る結果となりました。
約8インチの小型タブレット、サイズ比較対象はスマホ
筆者自身はこれまでiPad miniを使ったことがないですが、3台のスマホと古いMacBook Airを持ち歩いています。iPad miniはタブレットが増えたというよりも、ちょっと大きいスマホがもう1台加わったという感覚でした。それくらい軽く、薄く、バッグの中でスペースを取らない持ち運びやすいサイズです。女性が持つような小さめのバッグにも楽に入るでしょう。電車の中で取り出してSNSを見ていても違和感がなく、少し大げさに言えば電話ができないスマホといった感覚です。
7.9インチディスプレイのiPad miniを、5.8インチのiPhone XS(向かって左)、6.3インチのPixel 3 XL(向かって右)と比較。Phone XSよりはかなり大きいが、Pixel 3 XLと比較すると極端な差は感じない。
コンパクトなので、新幹線や飛行機の小さなテーブルに置いて使うのに調度良く、シートポケットにも無理なく入ります。iPad miniは出張や旅行時に持っていくタブレットとしても最適といえます。強いて要望を挙げるとしたら、もう少しディスプレイの額縁が細かったら、さらに小さく、今時なルックスになって良かっただろうと思います。
コンパクトでも十分に見やすい大画面
大型のスマホ感覚で持ち歩けるiPad miniですが、ディスプレイは当然スマホよりも大きくて見やすく、ピクセル密度も326ppiと高精細なので、くっきりシャープに表示します。環境に合わせて最適な色合いで表示する「True Toneディスプレイ」の効果もあり、長時間見ていても疲れないディスプレイです。
特に快適なのがウェブサイト閲覧。iPadは4:3のアスペクト比なので、上下に広い範囲を表示し、スクロールの手間が少なく済みます。電子書籍を読むのに良いサイズで、手に持って読んでも疲れません。マンガは1ページ表示にすると、大きめな単行本で読んでいるような感覚で楽しいです。
8インチ16:10ディスプレイ(1600×2560ピクセル)のドコモの「dtab Compact d-01J」(向かって左)と比較。
同じ記事でもiPad miniでは本文まで表示されている。ウェブサイトの見やすさではiPad miniに軍配。
ただし、動画は16:9や18:9で作られたものが多いので、iPadで見ると上下の黒い帯が少し気になります。
なお、iPad miniでも2画面表示が可能です。小型といえどもタブレットなので、スマホよりも表示エリアが広く、快適、便利に使えます。