
時代が令和に変わってもトレンド動向の指標のひとつとして存在感をキープしそうな「女子高生」。では、平成の約30年間で彼女たちの動向はどんな遍歴を辿ってきたのだろうか。今回はフリュー株式会社が運営する女子高生・女子大生の動向調査・研究機関『GIRLS’TREND(ガールズトレンド) 研究所』が実施した平成元年(1989年)、平成8年(1996年)、平成30年(2018年)の各世代における女子高生の流行を比較する「平成の女子高生(JK)に関する世代別トレンド」の調査結果(サンプル数:403)を紹介しよう。
平成元年(1989年)のJK *現在44〜47歳
シンプルなブレザースタイルに、ひざ下5cm以上〜10cm未満丈のスカートと手提げカバンが主流。制服に合わせるカバンや靴下などのアイテムは「学校指定」のものを使用する人が多く、靴下においてはその割合が80.3%に。3世代で比較すると、落ち着いた印象の着こなしとなった。休み時間の過ごし方は「友だちとお喋り」(90.7%)、「居眠り」(10.9%)、「マンガを読む」(10.1%)が上位。先生になってほしい芸能人はビートたけしさんや明石家さんまさん、光GENJI、小室哲哉さんなど、お笑い芸人や男性アーティストが上位にランクインした。
平成8年(1996年)のJK *現在37〜40歳
ミニスカートにルーズソックスを合わせ、ナイロンのスクールバッグを持つのが主流。スカート丈はひざ上5cm以上が全体の約半数、ひざ上15cm以上という超ミニ丈は全体の11.5%を占めた。また、何よりも当時を象徴していた「ルーズソックス」を制服に合わせると回答した人は全体の51.1%を占め、他世代と比較しても圧倒的な回答数に。また靴下を購入するお店はルーズソックスブランドとして定番だった“E.G.SMITH“を含む「靴下ブランド」が40.5%となり、当時絶大な人気だったことが分かる。休み時間の過ごし方は、「友だちとお喋り」(86.1%)、「お菓子を食べる」(21.9%)、「居眠り」(13.1%)が上位となり、先生になってほしい芸能人は90年代初頭のデビュー以来、幅広いジャンルで活躍をしている福山雅治さんとなった。
平成30年(2018年)のJK *現在15〜18歳
柄ありのリボンにひざ丈のスカート、バッグはリュックサックを持つのが基本スタイル。平成30年世代の制服スタイルは「ブレザー」が1位だった一方で、「私服」と回答した人が他世代より多く14.3%を占めた。靴はスニーカー、カバンはファッションブランドやスポーツブランドと回答した人が多く、近年は私服に近い印象のスタイルが人気のようだ。休み時間の過ごし方は「友だちとお喋り」(75.0%)、「SNSを見る」(30.9%)、「LINEを見る」(30.1%)とスマホ世代ならではの結果に。理想の先生は、櫻井翔さんなどアイドルや俳優が上位となった。
調査結果
Q. 通っている学校の制服のタイプは? ※単一回答
どの世代も「ブレザー」が1位で、平成元年、平成8年は「セーラー」が2位。平成30年は「セーラー」よりも「私服」が多い所が特徴的。
Q.制服によく合わせる小物は? ※複数回答
平成元年、平成8年は「何もつけない」が1位。平成30年は柄あり・なし含む約半数以上が「リボン」を付けている様子。
Q.制服によく合わせる靴は?※単一回答
各世代「ローファー」が1位。平成30年は他世代より「スニーカー」を履く人が多い結果となった。
Q.制服のスカートの長さは? ※単一回答
平成元年はひざ下5cm以上〜10cm未満、平成8年はひざ上5cm以上〜10cm未満、平成30年はひざ丈が主流。近年は長い丈のブームが再来している様子が伺える。
Q.制服に合わせる靴下で、1番よく履いているものは? ※単一回答
平成8年は「ルーズソックス」の人気が圧倒的。平成元年と平成30年は長めなスカートに応じて「短めソックス」を選ぶ傾向。