「赤ちゃんはなぜ泣くのか?」我が子をあやしていて、ふと疑問に思ったことはないだろうか。チャイルドセラピストの河間恵さんに、赤ちゃんの泣く理由を始めとした赤ちゃんの「心」を教えてもらった。
赤ちゃんの泣く理由は身体的なものだけではない?
チャイルドセラピストの河間恵さんは、赤ちゃんの泣く理由は身体的なものだけではないと話す。
「赤ちゃんが泣く理由には、身体的な理由によるものと、精神的・感情的な理由によるものがあります。
身体的なものは一般的に知られている、お腹がすいた、眠れない、おむつが濡れて気持ちが悪い、寒い暑い、痛いかゆい、などがあります。
一方、精神的・感情的なものはあまり知られていません。例えば、出産時の痛みや恐れ、不安を思い出して泣いたり、ストレスを感じたとき、また、過去にイヤな思いをした人と似た人、例えば白衣を着た先生などを見たときやイヤな思いをしたとき、例えばお風呂で息苦しかったりして恐怖を感じたとき等と似た状況に出会ったときなどに泣いたりします」
パパも知っておきたい「赤ちゃん心」と接するコツ
今ではパパも育児する時代。赤ちゃん心を少しでも理解できれば、育児もしやすくなりそうだ。そこで河間さんに、赤ちゃん心に対して上手に対応するコツを教えてもらった。
1.赤ちゃんは泣かせていい!
「よく、赤ちゃんが泣くと泣き止ませなければ!と思う方がいらっしゃいますが、赤ちゃんは『泣くこと』で感情を解放していくので、泣かせてあげていいのです。
また赤ちゃんが泣くとパパやママは責められているように感じたり、自分のせいのような気がしてしまったりしますが、赤ちゃんはシンプルに『不快』だから泣いているだけ。特に、物理的な面ではなく感情的な面で泣いているときは、泣かせてあげることが一番、赤ちゃんのためになるのです」
2.赤ちゃんに「言葉」で説明していこう!
「赤ちゃんは、言葉そのものはまだ理解できなくても、その言葉のエネルギーは理解しています。赤ちゃんも大人と同じで『説明されると安心』します。例えば、ママが美容院に行っている間、パパが赤ちゃんを見ているというシーンでは、『ママは今、髪の毛をきれいにしに行っているんだよ。2時間後には帰ってくるから、それまでパパと遊んで待っていようね。』と赤ちゃんにきちんと説明してあげるといいですね。説明されると、最初はママがいなくなることに大泣きして感情を解放していても、それが収まればケロっと楽しく遊び始めます。何度か繰り返し言葉で伝えてみてくださいね」
3.多少のストレスは赤ちゃんの成長に必要!
「最初は『快・不快』の感情から泣くこともある赤ちゃんですが、そのうち、泣くだけでパパやママが自分のために動いてくれることを学びます。そうするうちに、未熟ながらも『自分はえらい』『自分の思う通りになる』と思ってしまうことも。
もちろんあえてストレスを与える必要はまったくありませんし、いきすぎは絶対にいけませんが、例えば赤ちゃんが抱っこして欲しくて泣いていても、どうしてもそれが無理な状況があった場合、前述の通り『今、パパはどうしても〇〇で抱っこできないんだよ。これが終わるまで待っていてね。』という感じで、説明して泣かせておけば大丈夫です。それでトラウマになったり赤ちゃんに嫌われたりといったことはありません。状況に応じて行ってみてください」