電動歯ブラシは歯垢などを自動で落としてくれるわけではなく、取りにくい歯垢などの除去を手助けしてくれるモノです。使い方を間違うときれいに磨けていなかったり、歯茎を傷つけてしまいます。ここでは、電動歯ブラシの正しい使い方と各メーカーの電動歯ブラシの特徴やブラシの種類などをご紹介します。
磨き方次第では電動歯ブラシの効果がない?
電動歯ブラシは、手磨きでは取りづらい歯垢を取り除いてくれたり、ブラッシング時間の短縮など、便利な一面がありますが、電動で磨いているからといって、雑にブラッシングしたり短時間で済ませてしまうと、手磨きよりも効果が薄く電動歯ブラシ本来の効果を発揮できません。
ここでは、電動歯ブラシの効果が発揮される使い方をご紹介します。
電動歯ブラシっていいの? 効果を発揮する正しい使い方とは
電動歯ブラシは正しい使い方で使用すると、手磨きよりも歯垢を除去できるといわれています。電動歯ブラシの効果を充分に発揮するためには、正しいブラッシング方法と磨く時間が大切なのでご紹介します。
ブラシの当て方
歯面(画像左上)と噛み合わせ面(画像右上)に対しては90°にしっかりあて、前歯の裏側や歯並びの悪いところ(画像左下)は歯の角度に沿って縦にあて、歯と歯ぐきの境目(画像右下)は毛先が歯周ポケットに入るように45°の角度であてることで、効果的に汚れをかきだしてくれます。
しかし、強く押し当てると歯や歯ぐきを痛めてしまう可能性があるので、ブラシの毛先が軽く触れる程度にあて、ゆっくりと移動させるように磨くことを心がけましょう。
磨く順序
1日2回、口の中を上下左右で4分割にして、1箇所をそれぞれ30秒(計2分間)ずつ、覚えやすいパターンを決めて磨くことで、口内をむらなく均等に磨くことができます。
歯間や歯と歯ぐきの境目、奥歯の奥や舌の歯の内側など、毛先が届きにくい箇所は磨き残しが多いので、念入りに磨きましょう。(利き手側の歯は磨き残しが多い傾向があります。)
効果を発揮した電動歯ブラシでも歯石は取れない
電動歯ブラシでも歯石は取れません。歯石は、歯に付着した歯垢(プラーク)が石灰化し、固くなってしまっているので、歯医者で除去してもらうしか方法はありません。しかし、歯石の予防は電動歯ブラシで可能です。
1日2回2分間の正しいブラッシングを習慣的に行い、口内の歯垢が歯石になる前に除去することで歯垢の形成を予防することが可能です。
歯石を発生させないためにも、定期的な正しいブラッシングが大切です。
電動歯ブラシは歯茎のケア、マッサージもしてくれる
歯茎のケアをすることで、血行を促進させ、歯茎組織に溜まった老廃物を洗い流したり、酸素や栄養が補給され、引き締まった歯茎を保つことができます。電動歯ブラシの中には、歯茎のマッサージブラシやマッサージモードが搭載されているものがあり、歯茎の健康を推進した結果を発表しています。また、強い力で磨いた場合に、ブラシの振動や振幅を自動で抑制してくれる機能が搭載された電動歯ブラシもあり、歯茎のケアに効果的です。
ただし、歯茎は傷つきやすいので、電動歯ブラシでケアする場合は、正しい使い方を守って使用してください。
電動歯ブラシでは、磨けているか不安な時は、アプリ連動機能が便利
電動歯ブラシでは本当に磨けているのか不安な方や、ブラッシング方法が合っているか分からない方は、アプリに連動する電動歯ブラシが便利です。電動歯ブラシ本体とスマホアプリを連動させ、正しいブラッシングを行うために、動かしすぎや力の入れすぎ、磨く箇所を検知し、磨き残しが無いかなどをチェックしてくれます。
また、ケアの目標を設定することで、自分に合ったオーラルケアを実践することが可能です。
各社の電動歯ブラシの使い方を比較してわかる性能の違い
各社の電動歯ブラシは、それぞれに特徴があり、使い方を比較して見ることで性能が良くわかるのでご紹介します。
パナソニックの電動歯ブラシ「ドルツ」の特徴と使い方
歯科医師推奨の磨き方「バス法」と「スクラビング法」を実現し、ヨコ磨き約31000ブラシストローク/分と、歯間の汚れにタタキ磨き約12000ブラシストローク/分の振動で汚れにアプローチする「ドルツ」。Wクリーン/ノーマル/ソフト/Wガムケア/ステインオフの5つのモードを必要なケアに合わせて、使い分けることができます。
ドルツの特徴と使い方
○ステインオフアタッチメント(画像左):2週間に1度、専用のステインクリーンペースト(ドルツはみがきCP)を使用することで、ステイン除去の集中的なケアができます。歯面は弧を描くように1本ずつ丁寧に磨き、上の歯の歯間は上から下へ、下の歯の歯間は下から上へ動かします。
○シリコンブラシ(画像右):歯茎のケア用のブラシで、1箇所約10秒〜20秒を目安に1日1回約2分間使用することで、約1週間で歯茎の健康を推進した結果がでています。(歯磨き剤は使用しないでください。)歯茎に90°に軽くあて、ゆっくりと動かすことがポイントです。
パナソニックの電動歯ブラシ「ドルツ」の替えブラシの種類と価格は?
ドルツの替えブラシはステインオフアタッチメントとシリコンブラシのほかに、密集極細毛ブラシ/マルチフィットブラシ/ポイント磨きブラシ/ステインオフブラシがあり、計6種類のブラシが販売されています。各ブラシの値段は違いますが、2本入りで400円〜1200円で購入することができます。
パナソニックのおすすめ電動歯ブラシドルツEW-DP52
Panasonic 音波振動歯ブラシ ドルツ EW-DP52
6種類のブラシと5つのブラッシングモードが搭載されたモデルで、磨きすぎ防止のためのパワーコントロール機能が付いており、強い力で歯に押し付けた場合、ブラシ振幅を抑制してくれます。
フィリップスの電動歯ブラシ「ソニッケアー」の特徴と使い方
ソニッケアーの特徴は「音波水流」を使用したブラッシングで、約31000ブラシストローク/分の高速振動とブラシヘッドの振幅によって、唾液を利用した液体流動で、歯にやさしく、効果的に歯垢を除去してくれます。
音波水流は、唾液を利用した液体流動で歯を磨くので、歯磨き粉を使用せずに歯磨きが行えます。歯磨き粉を使用する場合は、研磨作用のあるモノを避け、ブラシを流水で数秒間湿らせてから、米粒程度の量で使用してください。
替えブラシは全てのフィリップス電動歯ブラシソニッケアーに対応している
フィリップスのソニッケアーシリーズの替えブラシは、全てのソニッケアー製品に対応しているので、約8種類のブラシヘッドから自分に合ったモノを見つけることができます。また、ブラシの交換時期がわかりやすいように、青色のブラシ毛の先端が白くなったら交換の合図になっています。最良のブラッシング効果を発揮するためにも、3カ月ごとに交換することをおすすめしています。
フィリップスの電動歯ブラシを比較した結果、高性能のおすすめの電動歯ブラシ
PHILIPS ソニッケアー ダイヤモンドクリーン スマート
ダイヤモンドクリーンスマートは、5つのブラッシングモードを3段階の強さで調節でき、4本のブラシヘッドと充電器グラス、トラベルケースが付属していて、フィリップスの電動歯ブラシの中でも、多くの機能が搭載したモデルです。アプリに連動することで、正しいブラッシングのサポートをしてくれます。
【参考】PHILIPS公式 詳細ぺージ
ブラウンの電動歯ブラシ「オーラルB」を比較して見える特徴と使い方
ブラウンオーラルBの特徴は、歯科クリーニング器具と同じ「丸型ブラシ」を採用している点です。歯の1本1本を包み込み、「3D丸型回転」の高速上下運動と左右反転回転で水に溶けにくい歯垢を物理的にこすり取ってくれます。歯垢除去力が手磨きと比較して、99.7%向上すると実証されています。(P&G調べ)
ブラウンの電動歯ブラシの替えブラシの種類や価格は?
○やわらか極細毛ブラシ:3本入 2720円(税込)
○マルチアクションブラシ:3本入り 3270円(税込)
このほかにも、約5種類のブラシが販売され、ブラウンオーラルBの回転式電動歯ブラシに装着可能です。
ブラウンのおすすめ電動歯ブラシ「ジーニアス」
歯垢や黄ばみ、歯茎や口臭対策などに対応した6つモードが搭載され、やわらか極細毛ブラシとマルチアクションブラシが付属しています。ジーニアスは、オーラルBアプリとBluetoothで接続することができ、正しいブラッシングをサポートしてくれるだけでなく、行きつけの歯医者の方に、オーラルケア習慣をプログラムしてもらう機能を搭載し、一人一人に合わせたオーラルケアができる電動歯ブラシです。
各社の電動歯ブラシの特徴や使い方をご紹介しましたが、オーラルケアに大切なのは、正しいブラッシングです。電動歯ブラシはオーラルケアの手助けをしてくれるモノですが、使い方次第では、効果を発揮することができないので、必ず取扱説明書を読み、正しい使い方でブラッシングしてください。
文/Sora