創業から100年以上の歴史を誇る、牛丼で有名な吉野家。いまや日本だけでなく中国やフィリピンなどの東南アジア、アメリカにまで進出する人気の外食チェーンだ。こういった吉野家のような外食チェーンから提供される株主優待は、お店のメニューを割り引きするものが多く、人気が高い。
この記事では、吉野家の株主優待を中心に、初心者におすすめの外食産業の株主優待などについて紹介していく。
吉野家ホールディングスの株主優待はとってもお得
牛丼で有名な吉野家は、吉野家ホールディングスの子会社のうちの一社。親会社である吉野家ホールディングスの株を持っていれば、吉野家で使える株主優待券がもらえる。
この株主優待は年に2回配布され、100株以上の株主には300円の優待券が10枚、1000株以上の株主には20枚、2000株以上の株主には40枚という割り当てになっている。
吉野家の株主優待は使い方も簡単
優待券は、会計の際に店員に渡すだけで使える。1枚300円のお食事券と考えれば分かりやすい。ほかのサービス券との併用も可能だ。ただし、お釣りは出ないので、不足分を現金で払うか、ジェフグルメカードと併用するといい。
吉野家の株主優待は使える店も多い
吉野家ホールディングスの株主優待券は、グループ会社全体で使える。うどんがメインの「はなまる」、ステーキ・しゃぶしゃぶレストランの「アークミール」、お寿司の「京樽」などだ。
吉野家ホールディングスの株の上手な買い方
このように魅力的な株主優待が付いてくる吉野家ホールディングスの株だが、株主優待で得するためには、株の買い方にも気をつけたい。
吉野家ホールディングスの株主優待はいつ届く?
株主優待券は、権利確定日の直後に発送されるわけではない。2月末日の株主には5月上旬ごろ、8月末日の株主には11月中旬ごろに発送される。
吉野家ホールディングスの株価の値動き
吉野家に限らず、人気のある株主優待を実施している会社の株は、配当や株主優待などの株主の権利を得られる日(権利確定日)が近づくと株価が上昇する。その反対に、優待を受けられなくなる日(権利落ち日)は株価が下がる傾向にある。株を取得する時は、この変動を踏まえておこう。
吉野家の株価が下落する要因
そのほかに吉野家の株価を下落させる要因としては、円安や同業他社との価格競争などがある。円相場の影響を受けやすいのは、メニューに輸入牛肉を使用しているためだ。株主優待だけでなく、本格的に株の売買をするなら、こういった要因も考慮しておきたい。
吉野家の株主優待を受けるためには、株はいつ買うべきか
株主優待を受けるためには、権利確定日前に株を買えばいい。ただし、権利確定日の当日に買っても手続が間にあわないので、実際には権利確定日の3日営業日前までには購入しておく必要がある。また、権利確定日前には株価が上昇することもあるので、できるだけ安く済ませたいなら、その前に買っておくとよいかもしれない。
吉野家の株主優待は買い取りもしてもらえる
吉野家の株主優待券は、買い取りもしてもらえる。自分で利用する機会がない人は、金券ショップなどで売るといいだろう。
吉野家の株主優待の金券ショップでの扱いは?
吉野家の株主優待は人気があり、金券ショップでも高値で買い取ってくれる。実際の買取額は店によって違うが、大体240~270円くらいの値段が付くことが多いようだ(2019年4月現在)。
ただし、吉野家の株主優待には約1年間の有効期限があり、有効期限の残りが少ないと価格が下がったり、買い取ってもらえなかったりすることもある。
吉野家以外でおすすめの、株主優待が人気の銘柄とは?
株主優待が目的の場合、その内容が重要になってくるが、各社で異なる優待の内容を比較するのはなかなか難しい。
そこで注目したいのが、優待利回りだ。「株式に投資した額に対して何%の配当があるか」を配当利回りというが、これと同じように「いくら分の金銭的価値のある優待を受けられるかをパーセンテージで示したもの」を優待利回りと呼ぶ。この優待利回りが高いものを選べば、投資効率を上げられるかもしれない。
初心者におすすめの株主優待は?
初心者は、まずは自分が知っている身近な会社から探すといいだろう。特に自社製品を配ったり、自社のサービスが割引で受けられたりする会社は、一般的に優待利回りが比較的良いのでおすすめだ。
おすすめの株主優待ランキング
参考までに、野村證券、大和証券が公開している株主優待の人気ランキングをご紹介しておく(2019年4月現在)。これはホームページなどに掲載されている株主優待の閲覧数をもとに算出されたものだ。
野村證券
1位 オリックス
2位 すかいらーくホールディングス
3位 日産自動車
4位 味の素
5位 日本たばこ産業
大和証券
1位 大和グループ本社
2位 日本水産
3位 ヤーマン
4位 イオン
5位 オリックス
小田急線沿線に住んでいる人こそ小田急電鉄の株主優待を活用すべき理由
ディズニーランドの株主優待パスが付いてくる個人投資家に人気のオリエンタルランド株
インスタント麺メーカーの株主優待を比べてみた!
飲食業界の株主優待のおすすめ
最後に、吉野家以外の飲食業界のおすすめ銘柄を紹介しておこう。
株主優待でもライバル?「すき家」
吉野家と並ぶ牛丼チェーン大手のすき家は、ゼンショーグループの一員だ。ゼンショーホールディングスの株主優待も、グループ企業の各社で利用できる。ファミレスの「ココス」、丼ぶりと京風うどんの「なか卯」、回転寿司の「はま寿司」など計13社もある。
すき家も、吉野家と同じように年に2回優待券がもらえる。100株以上で500円券2枚、300株以上で6枚、500株以上で12枚、1000株以上で24枚、5000株以上で60枚という割り当てだ。
すかいらーくの株主優待も人気
吉野家やすき家と同じく、すかいらーくもグループを形成しており、株主優待がその各社で使える。グループは株式会社すかいらーくレストランツだけで、ガスト、バーミヤン、夢庵など16ブランドもあり、そのほかにニラックス株式会社の7つのブランドでも優待が受けられる。
すかいらーくホールディングスの場合、特徴的なのは株主優待がカード化されていることだ。カードは1000円、3000円、5000円の3種類。カード型だが、ほかのプリペイドカードと違って500円単位でしか使えず、端数は記録されない。
配布は、年に2回。100株以上で3000円分を2回。300株以上保有していると配布される。カードの金額が時期によって違い、300株以上で9000円(6月末基準日)と1万1000円(12月末基準日)、500株以上で1万5000円と1万8000円、1000株以上で3万3000円と3万6000円となっている。
すかいらーくの株主優待は、買取にはやや不利?
すかいらーくの株主優待はカードなので持ち運びには便利なのだが、一度使ってしまうと、残りの金額にかかわらず使用済みとなり、金券ショップの買い取り対象外となる。
一方、吉野家やすき家のような金券タイプは、1枚ごとに買い取り対象となる。すかいらーくの株主優待は買い取り金額も額面の70%くらいのところが多く、吉野家、すき家よりも低めとなっているようだ。
すかいらーくの株主優待はいつ届く? 到着日は?
すかいらーくの株主優待は、6月末日の株主には9月中旬、12月末日の株主には3月中旬に発送される。具体的には、2018年12月末の株主には3月13日に発送されている。この数日後には到着しているはずだ。
以上、吉野家ホールディングスの株主優待を中心に、株主優待について解説してきた。お得な株主優待はほかにもある。興味を持った人は、この記事も参考に、自分に合った株主優待を実施している会社を探してみてほしい。
文/ねこリセット
※データは2019年4月時点での編集部調べ。
※本記事は投資を推奨する目的はありません。あくまで自己責任・自己判断でご利用下さい。
※株式の価格は相場の上下により変動します。また、株主優待や配当も、当該企業の都合により内容の変更がありますのでご注意ください。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。