BBQやキャンプなどのアウトドア趣味は、コアな層からファミリー層まで広がりを見せ、今や定番のレクリエーションとなった。だが、同じカテゴリーにあってもキャンピングカーは、趣味性が高く、日常使いに向いてないなどの理由で、一部のユーザーが楽しむ特別なクルマのままだった。しかし、日本RV協会が行なった調査によると、2017年に国内のキャンピングカー総保有台数が10万台を突破するなど、その市場が徐々に盛り上がり始めている。
なぜ、ここまでブームになっているのか?
電源やトイレなどを備えた車中泊専用の施設「RVパーク」が全国に整備されはじめ、インフラ整備が進んだことも要因のひとつだが、キャンピングカーの価格、架装が多様化したことが最大の理由といえよう。実際、今年2月に開催された「ジャパンキャンピングカーショー」では、310台以上のモデルが展示。価格も300万台から1000万円台と幅広く、各々の懐事情に合ったキャンピングカーライフを楽しめるようになったのだ。
架装も、かつてのように完全アウトドア仕様のモデルだけではない。クィーンサイズのベッドを備えるなど、ホテルと見紛う豪華なインテリアであったり、SNS映えするカフェ風だったり、中には大容量バッテリーを搭載しデジタル機器もバリバリ使えるオフィス仕様のモデルも登場している。もはやキャンピングカーというより〝ダイバーシティーカー〟と呼ぶほうが正しいかもしれない。
趣味嗜好が細分化された今、自分のライフスタイルに合致する1台が間違いなく見つかるはずだ。
ホテルのような設備が魅力の超高級モデル
ボナンザ『ヴェガス27.7』
1740万円
米、NGソアーモーターコーチ社が手がける『ヴェガス27.7』は高級感あふれるインテリアと充実した装備が魅力。駐車時にはキャビン部分がスライドすることで、室内スペースが拡大する。エンジン、シャシーはフォード製で最高出力305PSのV型10気筒エンジンで余裕ある走りも実現。