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人気デザイナー・nendo佐藤オオキの右脳×左脳使い分け仕事術

2019.06.09

見聞きした瞬間、直感的に「いい!」と思うのが右脳的な感じ方。一方、物事をロジカルに考えるのが左脳的なアプローチ。佐藤さんは、両方を使い分けることはデザイナーのみならず、すべてのビジネスパーソンにとって大事だという。右脳と左脳、その使い方、鍛え方を聞いた。

佐藤オオキさとう・おおき
1977年カナダ生まれ。2002年早稲田大学大学院理工学研究科建築学専攻修了後、nendoを設立。『コップってなんだっけ?』『佐藤オオキのスピード仕事術』など著書多数。世界のトップデザイナーとの雑談集『ネンドノオンド』が発売されたばかり。

右脳で〝いいね〟と感じたことを、左脳で言語化して人と共有する。

 日本企業のみならず、ルイ・ヴィトンやエルメスなどヨーロッパの名門ブランド、さらにはフランス高速鉄道TGVに至るまで、国内外から依頼が殺到し、常に300以上のプロジェクトを同時進行しているというデザインオフィスnendoの佐藤オオキさん。

 手がけるのは、プロダクトから、建築、家具、空間まで幅広く、クライアントからの様々な要望をデザインの力で解決している。

 そのnendoが今、取り組んでいるのがサントリー美術館にて4月27日より開催される美術展だ。

『information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美』というタイトルで、サントリー美術館が所蔵する美術品を、右脳と左脳の2つの見せ方で展示するという。

「今回、美術展の入り口を2つ設けました。右脳側と左脳側に分かれているんです」

 例えば〝薩摩切子〟のガラス。

 右脳側の入り口から入ると、ガラスを全く説明なしで見ることになる。一切情報がないからこそ、切子の力強い直線や優美な曲線などデザインの良さに気づける。おカタい美術品を「何だかいいね!」と直感で楽しめる。

 一方、左脳側の入り口から入ると、「薩摩切子がなぜ江戸期に鹿児島で生まれたのか」という歴史や、「紅色はどういう化学反応で作り出しているのか?」といった知識を学びながらガラスを見ることになる。作品を深掘りする情報を知ることで、違った見え方となり、ひとつの美術品を2度楽しめるというわけだ。右脳と左脳、どちらの入り口からスタートしてもいいが、感じ方の違いを、来場者に体感してほしいという。

「最初はサントリー美術館の3000ある所蔵品を直感的に、つまり右脳的に選びました。情報なしに『いい色だ』『いい形だな』という具合です。次に作品の背景を美術館の方に教えていただき、『へえ。そういう理屈なのか』と左脳にも響いたものを残し、27点の展示品を決めました」

 この選び方に佐藤さんのこだわりがある。

「右脳と左脳の両方が喜ぶモノ。今回の展示品を選ぶ際にも大切にしたことですが、実はこれ、普段デザインを手がける時に僕が大事にしていることなんです。デザインって、『何だかいいね!』と人に思ってもらえるものを、いかにロジカルに作るかだと思っていて。いうなれば、僕の仕事は、左脳を使って人の右脳を喜ばすことだと思ってるんです。こういうと何だか難解ですが(笑)。そして、大勢に受け入れられるモノには、右脳的なわかりやすい魅力と左脳的なロジック、両方が備わっていると思っています」

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