お使いの家庭用プリンターが故障したり、最新OSに対応しなくなったり、メーカーがインクタンクの発売を止めたり……、プリンターを買い替えるタイミングは人それぞれですが、意外と知られていないのがプリンターの処分方法です。
実は家庭用プリンターは小型家電リサイクル法、という法律のもとに廃棄・処分することが義務付けられています。
【参照】環境省 小型家電リサイクル法
それではどのように処分すればよいのでしょうか。この記事では、そんな家庭用プリンターの処分方法を解説していきます。
家庭用プリンターの処分って無料? 有料?
家庭用プリンターの廃棄には上述の通り、小型家電リサイクル法という法律が義務付けられており、無断で廃棄することが禁じられています。
それでは廃棄・処分するにあたりお金が掛かってしまうのでしょうか。実は廃棄・処分するにあたり、費用が発生するか否かは、処分の方法によって変わってくるのです。
プリンターを粗大ごみとして処分
粗大ごみとしてプリンターを処分する場合、大きさや地方自治体の規定にもよりますが、だいたい1000円以下で処分することが可能です。お住いの地域の粗大ごみ受付センターをホームページなどで費用を調べてみてください。
下図は一例として、千代田区でのプリンター処分にかかる費用です。
【参照】千代田区粗大ごみ受付センター
家電量販店等にプリンターを下取り処分してもらう
家電量販店やメーカーでプリンターを下取りしてもらえるケースがあります。もし新しいプリンターの購入を検討している場合などは、下取り条件なども加味して購入場所を検討するのも良いかもしれません。下取りキャンペーンは常には行われていないので、キャンペーン開催中は逃さないよう、チェックしておきましょう。
ヨドバシカメラ……買取サービス。無料査定でプリンターの場合は、発売から2年以内のものであれば買取対象のようです。
【参照】ヨドバシカメラ買取サービス
ジャパネットタカタ……下取り・引取りサービス。対象商品なら古さ、メーカーと問わず引取りをしてくれます。ただしプリンターの場合は、下取り手数料540円(税込)が発生します。また買取りだけの要望には応じていません。
エディオン……小型家電リサイクル。プリンターは回収してくれますが、リサイクル料金540円(税込)が発生します。また縦・横・高さの合計150cm未満、150㎝以上の場合は大きさにより中型・大型対象品目となり、リサイクル料金が多くなる可能性があります。
【参照】エディオン小型家電リサイクル
キヤノンやエプソンのプリンター下取り期間は?
キヤノンオンラインショップやエプソンダイレクトショップでは、常時ではありませんが、使用済みプリンターの下取りをしてくれる、キャンペーンが開催されることがあります。時期は決まっていませんが、だいたい冬の商戦が始まる10月~12月前後をチェックしておくと良いでしょう。
リサイクルショップで売る
まだ使えるものであったり、綺麗に残してあったりするものは、リサイクルショップなどで買い取ってもらえる可能性があります。
自身でお店まで持ち運ばなければならない、というデメリットもありますが、「多少労力を使っても、有料で廃棄処分するなら、お金も貰えて処分できる方が良い」という方にはおすすめです。
リサイクルショップは、査定自体は無料のお店が多いので、査定をしてもらって、値段が付かなかったら別の手立てを考える。という方法もアリかもしれません。
メルカリやヤフオク!などオークションサイトに出品
リサイクルショップと同様、まだ使えるようであればインターネットのオークションサイトなどを利用して、売ってしまうことも一つの手です。
リサイクルショップなどとは異なり、まだ使えるからといって、必ず買い手がつくわけではありませんが、自身で値段設定できる点はメリットかもしれません。
他にプリンターを出品している人もいるので、価格設定などはそちらを参考にすると良いでしょう。
【参照】メルカリ>プリンター
【参照】ヤフオク!>プリンター
【参照】ラクマ>プリンター
プリンター処分の前に注意点
処分方法がきまったら、処分に際し準備することがあります。場合によっては梱包や発送の準備も必要ですが、いかなる処分方法でも共通して注意しておきたいことを紹介します。
プリンターを処分する前に内蔵データを消去しておこう
通常のプリンターにデータが残ることはほぼありませんが、HDDが付いているプリンターなどにはデータが残っている可能性があります。いかなるデータでも、誰にどのように悪用されるか分かりませんので、データの有無を確認して消去しておきましょう。
プリンターを処分する前にインクを取り外しておこう
インクカートリッジは、例え空でもプリンターに付けたまま処分しないようにしましょう。家電量販店の多くでは、インクカートリッジの回収ボックスが設けられています。またエプソンとキヤノンとブラザーと日本HPは合同で「インクカートリッジ 里帰りプロジェクト」を実施しています。
近くの郵便局などに設置されているボックスに入れればよいだけなので、年賀状を購入するタイミングなどで、一緒に処分してしまうのが良いでしょう。
取材/文 高沢タケル