子どものこころを理解できる先生は、親からの信頼が厚い。「こころ先生」の育成をめざす大谷大学教育学部では、幼児や小学生の親が、子どもの教育や先生に対してどのような意識を持っているのかを明らかにするため、「幼児教育・小学校教育に関する保護者の意識調査」をインターネットリサーチにより実施した。
子どもの教育に携わる先生に対しては、どのような希望を持っている親が多いのだろうか。
子どもの先生に対する親の意識
全回答者(1,000名)に、幼稚園・保育園の先生の理想像を聞いたところ、「ほめるのが上手」が52.0%で最も高く、次いで、「こころと向き合ってくれる」(48.9%)、「真剣に話を聞いてくれる」(48.5%)となった。ほめ上手な先生や、子どもの“こころ”に対して真摯に向き合ってくれる先生、話に対して真剣に耳を傾けてくれる先生を、幼稚園・保育園の先生の理想像と考える人が多いようだ。また、「優しい」は31.2%、「厳しく叱ってくれる」は22.8%と、幼稚園・保育園の先生には厳しさより優しさを求める親が多い傾向がみられた。
不安や悩みを抱えながら、子どもを幼稚園・保育園や小学校に通わせている親の気持ちとしては、自身の子どもに関する言葉を先生から聞くことで、安心したり、勇気付けられたりすることがあると思う。
そこで、全回答者(1,000名)に、自身の子どもに対し、先生からかけられた言葉のなかで、嬉しかった言葉は何か聞いたところ、1位は「優しいですね・思いやりがありますね」(114人)、2位「頑張っていますね・頑張り屋ですね」(55人)、3位「よく頑張りましたね」(29人)となった。
自身の子どもが幼稚園・保育園や小学校で優しさや思いやりを持って行動しているということを聞いて、何より嬉しいと感じる親が多いようだ。また、子どもの頑張りを先生に認めてもらえることにも喜びを感じる親が多い結果となった。
男女別にみると、男性では「よくできましたね・〇〇ができましたよ」(18人)が4位となり、女性では「友達と仲が良いです・人気者です」(17人)が3位。子どもが何かを達成することを嬉しく思うパパや、友達との関係を上手く築けているということを聞いて安心するママが少なくないようだ。
関連情報/http://www.otani.ac.jp/
構成/ino