DIME MAGAZINE
睡眠負債が分かる機能を日本で初めて実装
「Somnus」で得られる睡眠情報の中でも、注目したいのが睡眠負債のデータ。毎晩の睡眠不足が少しずつ「負債」のようにたまっていく睡眠負債は、心身の健康に深刻なダメージを与えることが知られているが、これを計測する機能を日本で初めて実装している。
睡眠負債のデータ表示画面
上のキャプチャ画像は、筆者の睡眠負債を表したもの。短期間にマイナス７時間半近くもの負債を抱えており、警告の意味で画面が赤い背景になっている。
睡眠負債の解消方法は、良質な睡眠時間を増やすことに尽きるが、寝だめは効果がないばかりか、別の健康リスクを抱えこむという。「では、どうすればいいの？」という疑問にヒントを答えてくれるのが、「睡眠豆知識」のコーナー。睡眠と健康にまつわる多種多様な記事が収録されており、睡眠負債だけでなく「起床時間と朝食時間のベストの間隔」、「横向きで寝て血糖値が下がる」など、目から鱗の情報が盛りだくさん。通勤時の隙間時間に読み進んでいくと、かなりの知識が得られるようになっている。
300以上の関連記事が読める「睡眠豆知識」のコーナー
また、３月１日よりリラックス効果のあるヒーリングミュージックや自然の環境音など、50以上のBGMが配信され始めた。スムーズな入眠を促すBGMを厳選しており、音がないと寝付けない人には有用だろう。
使用時の注意点の説明不足がちょっと残念
「Somnus」は、現在入手できる無料の睡眠アプリの中では、かなりおススメ度が高いアプリだが、説明不足で損をしている。例えば、就寝時にスマホをどこに置くかが明記されていない。スマホの加速度センサーが睡眠状態をモニターするということは、寝返りなどの動きを検知しやすいよう、布団の上に置くのがベストなのだろうか。枕元でもOKなのだろうか。既にいくつかの睡眠アプリを使っている人なら、枕元で大丈夫だとわかるが、それが分からない初心者は、ここでつまずくかもしれない。筆者もそれが判然とせず、Somnus社に問い合わせて、やっと分かった（正解は枕元。しかし、ベッド脇の硬いサイドデスクはNG）。そして、夜間トイレに起きた場合についてもガイドがない。１回でもトイレに立ったら、その晩のデータは無効なのだろうか？ このあたりの素朴な疑問をFAQとして開示してくれたら、「Somnus」はより正確な睡眠データを与えてくれるアプリとして、頼りになる存在になるだろう。
文／鈴木拓也（フリーライター兼ボードゲーム制作者）
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