燃え上がる人間交差点!
サウナ室の入口前に鎮座していたもの……それはなんとサウナ室で読む用のマンガ及び週刊誌の本棚だ!
普通、銭湯のサウナっていったら、たいていは「雑誌や新聞の持ち込みは禁止」なんて書いてあるもんですよ。それがここは持ち込み推奨!!
優しさ設計かつ、これはもう型破り設計! しかし、そんな型破り設計も享受するのが利用者としての最低の礼儀だ。なんか面白そうなマンガないかな〜と選んだのが矢島正雄先生作/ 弘兼憲史先生画の『人間交差点』。
いや、偶然選んだんだけど、小学館の本なんで今ここに堂々と書名を書いているという、この偶然設計! それはともかくサウナ室に入る。
ウワッ、これは熱い!! いや〜熱い! 上下二段、詰めれば6人ほど座れそうな大きさのサウナ室は、もはや魚焼き用グリルの中なんじゃないかってくらいの灼熱の空間!
なにしろサウナストーンの積まれたサウナストーブの大きさが、サウナ室の半分近くあったからね。
温度計を見ると120度。当然のように湿度はほぼない、愚直なほどに攻めに攻めまくった超高温低湿サウナ!
その攻めまでもできるかぎり享受しないと! と当然のように上段に座る。おそらく対流熱はそんなに効いてないような気がするが、凄まじいまでの空気伝導熱と赤外線放射熱!! 肌がヒリヒリと焼かれてるような感じがよくわかる。
さらに表現するならば、全身隙間なく“せんねん灸”を貼られたような感じといってもいい! こりゃあ健康になるざるをえないぞ。
しかし、それだけ熱いのに、なかなか肌に汗らしき滴は浮いてこない。高温低湿サウナの特徴だ。
でも、だからといって今主流となりつつある中温中湿のサウナの方が汗が出るのか? というと実はそうでもないんですよね。あの〜たしかに中温中室のサウナに入ると、かなり早い時間から肌に汗のような滴が浮き出てくる。でもその最初のうちに浮き出る玉の滴は、ほとんどが汗じゃなくて、実はあれ、結露なんですよ。もちろんそのうち本当の汗もワンサカ出てくるけどね。
でも、あの滴が結露だっていうのは、そういわれてもなかなか実感できないもんですよ。「え〜汗っぽいよな〜」とはオレも思っていた。でもこの『Tの湯』のサウナに入って初めて実感した。あれはやっぱり結露だわ!!