■茂木雅世のお茶でchill out!
「茶師監修のお茶」
「茶師監修のスイーツ」
「茶商のこだわりの○○」
最近、目にすることが多くなった「茶師」「茶商」という言葉ですが、一体どんなことをする人なのか…皆さんは知っていますか?
お茶の世界には、お茶を飲まずにどんな味なのか当てられる、そんな魔術師がいるんです…。
ご自身が「茶師」でもあり、「茶商」でもある方にお話を伺ってみました。
お茶の仕事をする人は全員「茶師」?
●お茶を生産する人・手もみ茶などを作る人
●生産者から「荒茶」と呼ばれるものを買って、お茶をブレンド(合組)する人
●お店でお茶を販売する人
お茶に携わる仕事をしている人は、大きく分けるとこの3つに分けられます。
この、どの職種も専門的な知識や優れた技術を持っていないと務まりません。
そういったことから、実はこれらに当てはまる人全て「茶師」と呼ばれることがあるのだとか。
しかし、一般的には「荒茶」と呼ばれるお茶を買い付け、ブレンドし、商品に仕上げていく「茶商」と呼ばれる人達のことを「茶師」として表現していることが多いそう。
実は…この茶商と呼ばれる人達がお茶を飲まなくても、お茶を解析できてしまう魔術師のような人達なんです。
白熱するお茶のオリンピック!?
お茶の仕事に携わる人が参加できる「お茶のオリンピック」と呼ばれるものがあります。
「全国茶審査技術競技大会」
一般の人にはあまり知られていませんが、この大会、凄いです。
何が凄いというとその競技内容。
お茶の葉の形を見たり、香りをかぐだけで、どこのお茶かを答えるものや、お茶の水色、味、香りなどから「やぶきた」「ゆたかみどり」など、お茶の品種名を当てるものなど、凡人には、到底、歯が立たない内容なのです。
実は、以前私も参加したことがありますが…何種類ものお茶を味わい続けていると、どれも同じお茶のようにも思えてくるし、ましてや、瞬時にお茶の産地を判別していくことなど至難の業。
感覚を研ぎ澄ませながら、積み重ねた経験を信じて、正解をポンポンと出していく人達は、本当にオリンピック選手のようでした。
ちなみにこの大会で優秀な成績を修めた人には農林水産大臣賞や得点により最高十段位までの段位も授与されます。
茶師、茶商と呼ばれる人の中にはこの大会で優秀な成績を修める人達もたくさんいます。