「株」というとお金持ちや投資の知識がある人たちがしのぎを削る世界、参加するにもハードルの高いものに思えてしまいます。しかし、最近では少額投資の種類も増えているので、以前よりも資金面でのハードルは低くなっており、始めやすくなっています。
また、株を始めたいけど実際どんな手続きが必要になるのか、資金はどれくらい必要になるのかが気になるという人も多いのではないでしょうか。
今回は株の始め方について紹介します。
株を始めるときに必要なもの|口座編
株に投資をする際にまず必要となるのが「口座」です。基本的に株を始めるには口座と資金があれば、投資スタイルや投資したい銘柄を決めるだけで取引を始めることができます。
口座を開設するためにはいくつかの書類を提出する必要があります。まず、免許証などの本人確認書類です。顔写真がついていないと、一枚余計に提出する必要があるので、本人確認書類にはなるべく顔写真がついているものを使いましょう。次にマイナンバーが確認できる書類です。2016年から口座開設にはマイナンバーが必須となりました。マイナンバーカードなどを用意しておきましょう
以上の書類と合わせて、口座開設申込書を記入して提出しましょう。郵送の場合は書類が証券会社に届いてから審査がスタートするので、口座が開設するまでに数日から1週間前後ほどかかります。
ネット証券で素早く、お手軽に口座開設
最近ではネットで株の取引ができる「ネット証券」も人気です。口座開設の申し込みから、早ければ翌日から取引ができる素早さと、オンライン上で手続きが完了する手軽さが強みです。
口座開設で必要となる書類は、免許証などの本人確認書類とマイナンバーカードなどのマイナンバーが確認できる書類です。サイトにアップロードする必要があるので書類はスマホやカメラで撮影しておきましょう。用意が済んだらネット証券に対応している証券会社のHPにいき、「口座開設はコチラ」などが書いてあるバナーをクリックして、手続きを進めていきます。
書類の不備や問題がなければ、最短翌日から口座が利用できる証券会社もあります。ネット証券会社の手続きはネット上で完結して無料となっているので、お手軽に口座開設ができます。ネット証券会社にも手数料の安さや銘柄の数、サポート体制などで特色があるので、色々な証券会社を吟味してから取引をしていきましょう。
株を始めるときに必要なもの|資金編
口座の開設方法は分かったけれど、「投資資金」がどれくらい必要になるのかが気になる、という人が多いと思います。株は資金がないと収益が出にくい、損をした時のカバーができないという側面は、確かにあります。
まず、株は基本的には1株単位での購入はできません。単価が安い株であっても購入する際は「単元株」という企業によって決められた数を購入する必要があります。1株あたりの値段が1200円となっていても、単元株が500株であれば1200円×500株=60万円となり、その銘柄を購入するには60万円+手数料が必要となります。1株あたりの値段がお手頃に思えても実際に必要となる資金は多くなります。
また、株取引にはリスクを分散させるために複数の銘柄を購入するというテクニックがあります。ひとつの銘柄で損をしてもほかの銘柄がフォローするという、効果的な安全策で、この方法をとる場合にも資金はやはり多く必要になってしまいます。
確かに資金が少ないと購入できる銘柄が少なくなるので、選択肢が狭くなってしまいます。本格的に投資を始めたい場合はなるべく資金には余裕があるといいでしょう。
しかし、高額の資金を投入すると、利益も増える反面、損をする額も大きくなります。資金はあればいい、というわけではないのです。
みなさんよくご存じの楽天(銘柄コード4755)は、2019年3月18日の終値(相場が終わった時の値段)が991円でした。楽天の株は単元株数が100株なので、もしこの値段で購入しようと思うと、991円×100株=9万9100円となります。
さらに、手数料が実際には掛かるのですが、それでも10万円そこそこで株主になれる銘柄もあります。
手始めに投資するなら少額で買えて、なおかつその銘柄についてよく知っている、そういう株から始めるのもひとつの方法でしょう。
株を始めるにはいくら必要になるのか
では、具体的に株を始めるにはどれくらいの資金が必要になるのでしょうか。まず、資金に関しては株の投資にどういった目的で臨むかを明確にしておく必要があります。気になる銘柄があるのか、欲しい株主優待があるのか、社会経験や見聞を広げるために少額で挑戦してみたいなどの理由を考えてみましょう。
気になる銘柄や、欲しい株主優待があるなどの場合はしっかり株取引に参加していくので、資金はなるべく多く用意しましょう。特に株主優待で人気の高い銘柄の株を購入するには、元々の値段が高いケースも多く、さらに需要も高くなるため、より多くの資金が必要になってきます。まずは欲しい銘柄を購入するための株価と単元株、値動きなどの情報を収集して、購入するときにどれくらい必要になるかを計算してみましょう。
株取引に参加してみたい、株取引の雰囲気を知りたい場合の少額投資の場合は、資金に関しての心配は少なくなります。後述する「単元未満株」なら1株ずつ、「ミニ株」なら単元株の10分の1程度の金額で投資を始めることができます。
株取引で必要になる資金の目安としては、なるべく生活に大きな影響がでない金額で納めるようにすることも大切です。借金をしてまで投資するのではなく、あくまで自分の生活にあった節度のある投資を心がけましょう。
株初心者におすすめ!少額投資の始め方
株の取引は資金が多くないとできないイメージですが、最近では少額での取引も種類が豊富です。特に人気が高いのは「単元未満株」と「ミニ株」です。
上でも説明しましたが、通常の株取引では企業側が決めている100株、1000株単位での「単元株」での取引が主流となっています。例としては1株が300円であっても、1000株が「単元株」と決まっていれば、300円×1000株で30万円が必要になります。どうしても必要な資金が多くなってしまいますが、単元株よりもずっと少ない「1株単位」での取引ができるのが「単元未満株」です。保有している株数に応じて配当金がもらえるので、初めて株式取引をはじめる人、取引の雰囲気を味わいたい人におすすめです。
また、1株ではなく、単元株の10分の1の単位で取引ができる、「ミニ株」という制度もあります。こちらも少額での取引ができるので、初心者向きです。単元未満株とミニ株の違いは「ミニ株は購入できる単元の数が決まっている」、「ミニ株は手数料が単元未満株より比較的割高」などです。銘柄などの違いもあるので、自分が利用したい制度を選んで利用しましょう。