筐体代金込みの初期費用はプランによって異なり、450万円~650万円が予定されている。これは3Dスキャナ特有のデータ加工を導入側が行うかどうかの違いだ。というのも3Dデータは撮影したポリゴンデータを立体化するためのデータに変換してやる必要があり、そのデータ加工にオペレーターのテクニックが必要になるからだ。「フルサポートプラン」では撮影のみを導入側が行い、あとはデータ加工からプリンタを使ったフィギュア出力までを一貫してCCCフォトライフラボに依頼することができる。そのほかにデータ加工のみCCCフォトライフラボに依頼してフィギュア出力は自前のプリンタを使う「セルフプリントプラン」、詳細データ加工もフィギュア出力も自前で行う「インハウスプラン」の3種類のプランがある。
販売対象としては動物病院やトリミングサロンなどのペット関連事業者を見込んでおり、初年度で5台、3年以内に全国50台の導入を目指しているそうだ。気になるフィギュアの価格だが、CCCフォトライフラボが今までイベント出展してきたときの価格設定は、Sサイズ(5cm)で2万円、Mサイズ(10cm)で7万円、Lサイズ(15cm)で13万円程度。これは1,000万種類以上のカラーで着色できる樹脂製の場合で、リーズナブルな石膏製だとこの半額くらいになる。実際に完成品のフィギュアを見てみると、犬の毛並みの質感や色味までかなり忠実に再現されており、それだけの価値があるのはよくわかる。目に入れても痛くないほどの愛犬家だったらこたえられないのではないだろうか。
完成したフィギュア。パグ犬のシワ感までちゃんと再現されていてかわいい
CCCフォトライフラボでは今後もこの3D SNAPの技術を活用し、洋服の採寸や仮想空間でのアバター作成などにも転用していきたいという。被写体にストレスをかけることなく瞬間的に3Dデータ撮影できるのは大きな魅力で、いろいろな発展性が見込まれるだろう。とりあえず全国のペットサロンに導入される前に手っ取り早くその真価を体験したいという人は、同社のショールームでも撮影・フィギュア製作を受け付けているので問い合わせて見るといいだろう。
CCCフォトライフラボ 代表取締役CEO 白砂晃氏(中央)と同社のスタッフ
文/巽 英俊