最近は、異業種の企業が、アナログゲームを企画制作する例が増えてきた。例えば、投資コンサルティング会社が金融の仕組みを学べるボードゲームを、医療系情報サイトが腸活を学べるカードゲームをリリースするなど、潜在顧客の興味喚起を促すものが多い。ゲームとしての完成度が高いものが増え、発売後すぐに売り切れる人気商品も出ている。
今回紹介する「プロジェクト テーマパーク」もそうしたゲームの一つ。ユーザー数が100万人を超えるプロジェクト管理ツール「Backlog」の生みの親として知られるヌーラボが企画・制作し、1月下旬に完成を発表した。
テーマパーク建設の協力型ゲーム
「プロジェクト テーマパーク」はタイトルどおり、テーマパーク建設という一大プロジェクトの成功を目標としたボードゲーム。3~5名のプレイヤーが一致団結して、半年の工期で様々なアトラクション施設を竣工させてゆくという、今はやりの協力型ゲームとなっている。
各プレイヤーは、「新人」とか「愛されキャラ」といった特性を持った役割を担当し(例えば「愛されキャラ」はサイコロを振りなおせる特典がある)、各自「ヤル気」カードが与えられる。盤面には、発注者の信頼度、プロジェクトの進捗状況、毎月起こる「イベント」(インフルエンザなど突発的な出来事)が表され、その横に建築すべきアトラクション施設のカードが並べられる。
ゲームの流れを大雑把に説明すると次のようになる。チームは、その月に建築したいアトラクション施設を相談して決める。決まったら誰がどのアトラクションの建築を担当するか決め、ダイスを振る。出目は、担当者の「ヤル気」カードの数値だけ修整され、所要の数字以上(あるいは以下)であれば、建築に成功する。毎月ターンこれを行い、半年後には未完了のアトラクションが3個以下であれば、勝利となる。