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今、ブロックチェーンが注目されている理由

2019.03.04

農業分野でのブロックチェーン活用例

 トレーサビリティの高さを活かした取り組みのひとつが、宮崎県綾町での有機野菜販売の実証実験です。高価な有機野菜は産地偽装の問題がつきまといますが、出荷する野菜がブロックチェーンと紐付けられていれば偽装は難しくなります。

 ブロックチェーンには出荷時のデータだけでなく土壌のデータも記録されており、付属するQRコードで情報を見ることができます。さらに、段ボールには照度センサーや温度センサーを封入。輸送中適切な温度に保たれていたか、途中で開封されていないかといった情報も記録されます。

国単位でブロックチェーンを活用しているエストニア

 エストニアではIDの電子化、医療への活用、オンライン投票、教育の電子化といった電子政府の取り組みが進められています。エストニアでは、国民一人ひとりが電子IDを所持しており、さまざまなサービスを電子IDで受けることができます。また、非居住者に対しても電子IDを発行。電子IDを申し込みe-Resident(電子居住者)となると、海外に居ながらエストニアでの会社設立などを行なうことができます。

 医療分野では電子カルテを導入し、100万人以上の国民の健康管理に利用しています。電子カルテは医師や看護師、患者がアクセス可能となっており、既往歴や薬剤アレルギーの有無などを確認できます。また、電子処方箋も運用されています。

 その他、再生可能エネルギーから発電した電力の取引にブロックチェーンを使っています。発電量と電力消費量をブロックチェーンに書き込むことによって、電力会社が一般家庭の電力消費状況を知ることができるようになります。また、今後は使用する電力の発電方法の選択も可能になると考えられています。

WePowerはリトアニアに本社を置き、再生可能エネルギーの取引プラットフォームを提供しています。
引用元:https://wepower.network/

中央管理者が存在せず自立して全体のアプリケーションが稼働するDApps

 DApps(Decentralized Applications)は、ブロックチェーンを活用した「非中央集権」の分散型アプリケーションです。管理者となるサーバーが存在せず、不特定多数の人が自律的に行動することで、全体のアプリケーションが機能するというものです。暗号資産であるビットコインやイーサリアムもその一つです。通貨以外ではどのようなDAppsがあるのでしょうか。

 代表的なDAppsのひとつがDEX(分散型取引所)です。従来の中央集権型の取引所では、取引所が暗号資産のウォレット残高を移動させるための「秘密鍵」を管理するため、ハッキングのリスクがありました。

 それに対してDEXは暗号資産を自らが管理し取引するので特定のサーバーへの攻撃を心配せずに利用できるのです。

 なおDEXにはERC20トークンを扱う「EtherDelta」などがあります。

 またすでに実用化されて市場が形成されているのがDAppsゲーム(ブロックチェーンゲーム)です。「CryptoKitties」や「Etheremon」といったタイトルのゲームが実際にリリースされています。ペットやモンスターなどを購入し育成するといったゲームが多く、レアなキャラクターを高い能力になるまで育成して他のプレイヤーに高額で売却するといったことも可能です。

取材・文/久我吉史
現役の金融ビジネスパーソンでもある金融ライター。ネット証券やネット銀行などを渡り歩き、ITから法人営業まで何でもこなす。最近は金融ビジネスをコーポレート(法務・会計)目線で作り上げるような毎日を送っている。

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