ハイブリッド加湿器とはその名の通り、2つの加湿方式を合わせ持った加湿器のことをいいます。ハイブリッド式加湿器には「加熱気化式」と「加熱超音波式」があります。
加熱気化式は「送風の気化式」と「加熱のスチーム式」を組合わせたモノ。
加熱超音波式は「振動の超音波式」と「加熱のスチーム式」を組合わせたモノのことをいいます。
【目次】
ハイブリッド加湿器のメリット・デメリットとは
「加熱気化式」
・メリット:温風でフィルターの水分を素早く蒸発させるので、加湿の速度が早く、ミストは熱くないので安全で静音の製品が多い。
・デメリット:ヒーターなどを使用するので電気代や本体価格がやや高め。さらに定期的なお手入れが必要で、常に濡れた状態のフィルターにカビが繁殖しやすい。
「加熱超音波式」
・メリット:水を加熱し、煮沸消毒するため衛生的な水で加湿できる。また加湿のスピードが早く、フィルターやファンを使わないため、コンパクトでデザイン性の高いモノが多く、お手入れが簡単。
・デメリット:ミストの粒がやや大きいので、周囲のものが濡れてしまう可能性がある。カルキやカビが繁殖した状態で使用すると雑菌を空気中に広げ、壁に白い粉が付着してしまうことがある。
ハイブリッド式加湿器の簡単手入れ方法
週に1回:タンク内に残った水は捨て、新しい水で振り洗いする。汚れがひどい時はタンクに半分ほどお湯を入れ6g〜7g/ℓのクエン酸を溶かし、半日ほど置いておくときれいになります。
月に1回:フィルターやトレーを水ですすぎながら洗う。2回に1回は6g〜7g/ℓのクエン酸水に3時間ほど浸け置きすると効果的に汚れが落ちます。
ハイブリッド式加湿器の電気代はどのくらい?
製品によって消費電力の差はありますが、スチーム式よりは安く、超音波式や気化式よりは高いといったところです。設定湿度に達している時はヒーターが停止する機能が搭載されている省エネな製品もあります。
ハイブリッド式加湿器の選び方
加熱気化式か加熱超音波式で迷う方はそれぞれの特徴を見て、欲しい機能を選べばどちらかに決まると思います。「気化式」「超音波式」「スチーム式」の特徴を説明していきます。
ハイブリッド加湿器の「気化式」
水をフィルターに透過させ、ファンの風を当てて水を気化する加湿方式です。ほかの加湿方式に比べると加湿能力は低いですが、静音で電気代を低く抑えられます。フィルターのこまめな清掃が必要です。
ハイブリッド加湿器の「超音波式」
超音波の振動で水を小さな粒にして放出する加湿方式。消費電力が少なく、フィルターとファンを搭載していないので本体価格がリーズナブルで、お手入れもタンクと本体の掃除のみで済むのが魅力的です。
ハイブリッド加湿器の「スチーム式」
電気の熱でお湯を沸かして蒸気を発生させて加湿する方式です。加湿能力が高く、水を加熱するので雑菌の繁殖を抑えてくれますが、消費電力が大きくなってしまうのが欠点です。
静音で加湿能力が高い加湿器が良い方は“静音”の気化式と“加湿能力の高い”スチーム式を組合わせた、加熱気化式の加湿器が良いと思います。
お手入れを楽にしたい方は“煮沸消毒”のスチーム式と“フィルターとファンが無い”超音波式を兼ね備えた、加熱超音波式の加湿器が合っています。
シャープのハイブリッド式加湿器
実際にどんなハイブリッド式加湿器があるか紹介していきます。
SHARP ハイブリッド式加湿器HV-H75−W 2万2255円(税込)
高さ455mm×幅272mm×奥行き220mm加熱気化式のハイブリッド式加湿器。適用床面積が木造和室12.5畳プレハブ洋室21畳です。水のつぎ足しがトレーに直接入れる方法と本体上部から水を注ぐ方法があり、楽に給水できます。また、プラズマクラスター搭載で空気浄化や消臭、静電気除去の効果もある高性能加湿器です。「エコモード」を使用するとヒーターを使用しない省エネが運転できるので電気代を強運転時の約9.1円から約1.0円に約90%削減することができます。(エコモードを使用すると、強運転時より約36%加湿能力は低下します)
ダイニチのハイブリッド式加湿器
Dainichi RX SERIES HD-RX718 1万8134円(税込)
高さ375mm×幅375mm×奥行き210mm加熱気化式のハイブリッド加湿器。適用床面積が木造和室12畳プレハブ洋室19畳です。設定湿度に達するまで加湿量を約15%アップしてくれる「ターボ運転」や、1時間は最小運転音(13dB)と表示部の点灯も最小限で、そのあとは静音運転に切り替えしっかり加湿してくれる「おやすみ加湿」また、電気代を抑えられる「エコモード」と機能が豊富です。Ag+抗菌アタッチメントと抗菌トレイ・エアフィルター、抗菌気化フィルターと4段階の抗菌加工がされていて菌の付着を抑えます。
モダンデコのハイブリッド加湿器 jun
MODERN DECO ハイブリット加湿器Jun 6480円(税込)
高さ765mm/331mm×幅220mm×奥行き220mm加熱超音波式のハイブリッド加湿器。適応床面積が木造和室5畳プレハブ洋室8畳です。インテリアにも活躍するデザイン性の高いフォルムです。機能性も抜群で、ハイタイプトップカバーを装着すると、蒸気をより高く遠く飛ばし部屋全体を加湿できます。コンパクトになるロータイプトップカバーの場合は、ミストの噴出口を360度変えられるのでどんな部屋でも使い勝手が良いです。
タッチセンサーでヒーターのオン/オフやミストの量を調節したり、ダウンライト(青色)を点灯することができます。専用のアロマトレーが設置されており、アロマの香りも楽しめます。
ハイブリッド加湿器モダンデコの viz
MODERN DECO ハイブリッド加湿器 viz 7490円(税込)
高さ320mm×幅230mm×奥行き165mm加熱超音波式のハイブリッド加湿器。対応床面積が木造和室6畳プレハブ洋室10畳です。ミストが熱くならず、稼動音が静か(35dB)で消費電力が21W〜35Wと省エネな加湿器です。一箇所集中加湿と広範囲加湿を使い分けでき、湿度を40%〜80%の間で5%単位で設定が可能です。おやすみモードを使用すると電源・おやすみボタン以外のLEDを消灯してくれます。4.4ℓの大容量タンクなので最大約13時間連続運転可能で、アロマトレーにアロマオイルを染みこませることで、部屋中にアロマの香りを広げることもできます。
加湿器の購入を検討中の方で、どの加湿方式にしようか迷っている方は、それぞれの加湿方式の良い特徴を兼ね備えたハイブリッド式の「加熱気化式」か「加熱超音波式」にしてみてはいかがでしょうか。
文/Sora