トヨタ・シエンタはトヨタ最小のミニバンとして、現行型の2代目は2015年7月にデビュー、待望のHVモデルを加え、老若男女を問わずのヒット作となった。
新しいシエンタはどこが変わった?
そのシエンタが大幅に改良され、先進安全支援機能のトヨタセーフティセンスを採用したのと同時に、2列シート仕様の大容量コンパクトワゴンと呼べるシエンタ FUNBASEを追加設定。
今回はそのシエンタ FUNBASE G HYBRIDに愛犬のラブラドールレトリーバーとジャックラッセルを乗せ、九十九里の愛犬同伴リゾートコテージを訪れた。
シエンタ FUNBASEはシエンタの3列目席を取り払っただけのクルマではない。広大なラゲッジルームのデッキサイド両側にはユーティリティホールが9個ずつ備わり、純正アクセサリーのユーティリティフックやシステムバーなどと組み合わせることで、さまざまなアクティビリティー用途に対応。例えばソロキャンプ、フィッシング、サーフィン、ウインタースポーツなどにもばっちりなのである。HVモデルにはAC100V/1500Wコンセントも用意する。
ラゲッジルームの寸法は、開口部地上高約530~610mm。フロア幅約1060mm、後席使用時奥行き約935mm、後席の背もたれを倒すだけのアレンジで最大奥行きは約1620mmに達する。天井高は約930~1100mmだ。
開口部地上高と天井高がふたつあるのは、5:5分割デッキボードを反転させることでラゲッジの高さを左右別々にも調節できるから。
そのデッキボードは表裏のカーペットと樹脂面の使い分けが可能で、さらにラゲッジ床下には大容量のデッキアンダートレーを備え、車中泊時の小さな荷物の置き場にもまったく困らない親切さなのである(容量はガソリン車のほうが大きい)。
しかも、スライド機構を持ったFUNBASEの後席(シエンタの2列目席)は、シエンタとの格納方式の違いから、よりかけ心地を重視したシートになっているのだ。具体的にはクッション構造=かけ心地が異なり、シエンタ=3列シートの2列目席は鉄ワイヤでクッションパッドを受け、ウレタンフォームのたわみでクッション感を出しているのだが、FUNBASEの後席は伸縮スプリング付ワイヤでクッションパッドを受ける、より座面がたわみやすくソファ感覚で快適に座れるコンターマット構造を採用している。ぶっちゃけ、かけ心地に優れるのはFUNBASEのほう・・・ということになる。