3.電子マネー
●メリット:決済時間が速い・プリペイド型は使いすぎる心配なし・基本的にプリぺイド型は審査が不要
●デメリット:事前にチャージが必要・種類が多く、用途に応じて使いこなす必要あり・払い戻し不可
「私自身の生活で一番使っているのがプリペイド型電子マネー『ICOCA』です。普段の交通費や買い物の場面で、事前にチャージして利用しています。メリットは“ピッ”と素早く使えることと、事前にチャージした分だけ利用するので、使いすぎる心配がないことですね。プリペイド型の場合、基本的に審査が不要なので簡単に作成、利用することができます。
一方、電子マネーのデメリットは、チャージが必要なことです。また他に種類がたくさんあり、利用用途に応じてカードを使い分ける必要があることです。一度入金したお金は払い戻しできないため、少額が残り続けてしまうことがあるのもデメリットです」
4.デビッドカード
●メリット:即時払いなので安心・利用額に応じキャッシュバックがある場合も
●デメリット:あまり知られていない・使える場面がクレジットカードよりは少ない
「個人的には一番好きな決済方法です。世界ではクレジットカードより、デビットカードの方が主流になっている国もあります。昨年の夏に、家族で行った香港旅行でも大活躍でした。VISA・JCBなどの国際ブランドのデビットカードであれば、クレジットカードと同じように使え、チャージも必要なくて便利です。メリットは登録銀行口座から即時引き落とされるので、あとで支払いのことを心配しなくても済みます。また、私が使っているデビットカードは利用額に応じ、0.25%のキャッシュバックを受けられる特典が付いています。
デメリットはあまり知られていないことでしょう。私が初めてデビットカードを利用しようとしたとき、『デビットカードで』とお店の人に伝えると、『使えません』と言われたことがあります。VISAが使えるお店だったので、実際は使えるはずなのですが、日本人は『VISA=クレジットカード(後払い)』だと思っているので、断られたようです。それからは『デビット』と言わずに『カードで』とお店の人に伝えてデビットカードを利用しています。ただ、公共料金や定期的な引き落としには使えないことがあるので、クレジットカードより使える場面は限られます」
5.仮想通貨
●メリット:個人間送金や海外への送金が早い・安い・将来性が期待できる
●デメリット:投機的な要素が高く、現段階では普段の生活に浸透しているとは言えない
「仮想通貨は、私自身、利用していないので何とも言えませんが、銀行という仲介者を挟まず、送金ができるということは、時間や手数料が大きく削減できてメリットだと思います。将来、決済方法として世界中の人が利用する将来性も感じます。
デメリットは、現状、決済手段というよりも投機的、ギャンブル的要素が強いことです。決済手段として安定するまで時間がかかるでしょう」
デジタルマネーといっても複数ある上に、スマートフォン決済や電子マネーは、個別の種類も多い。現実的には、これらのデジタルマネーのメリット・デメリットをよく押さえ、うまく使い分けていくことがポイントになりそうだ。
【取材協力】
マネ育®講師 西岡奈美さん
元証券会社出身のファイナンシャル・プランナー。「お金のはなしをかんたんに!おもしろく。」をモットーに、子ども向けマネー教育&ママ向け投資教育を行う。「キャサリンとナンシーのお金のおはなし」を運営。
マネ育®講師 Nami Nishioka:https://maneiku.amebaownd.com/
取材・文/石原亜香利