なぜカスタマイズ・ボウルが人気なのか?
「ブッダボウル」をはじめアメリカではなぜカスタマイズ・ボウルが人気なのでしょうか?
その理由として3つ考えられます。
1.簡単に調理できること
カスタマイズ・ボウルの作り方はいたって簡単。米やキヌアあるいは葉物野菜などベースとなるものの上に、グリルした野菜やお肉など好きな食材を乗せるだけ。出汁を取ったり、下ごしらえをする必要はありません。誰でも簡単に作れることが人気の理由の1つです。
2.栄養価の高い食材を効率的に食べられること
カスタマイズ・ボウルには、野菜や肉、キヌアや玄米などの雑穀が大量に入っています。タンパク質、食物繊維、ビタミンやミネラルがたっぷり入った食材を一度に効率的に食べられるとあって、ビジネスマンをはじめ忙しい人から支持されています。
3.自分好みにアレンジでき、バリエーションが無限に広がっていること
カスタマイズ・ボウルは特別な材料を準備しなくても、冷蔵庫の中にある野菜や豆類、海藻類など自分の好きなものでアレンジして作ることができます。盛り付けの仕方次第で彩りも美しくなり、インスタグラマー達はこぞってオシャレなカスタマイズ・ボウルの写真を投稿しています。
日本での「カスタマイズ・ボウル」に対するイメージは?
このようにアメリでカでは「カスタマイズ・ボウル」といえば「ヘルシー!簡単!美しい!」といったイメージが浸透していますが、日本では「ボウル料理」に対してどのような印象を持たれているのでしょうか?
日本語で「丼(どんぶり)」とも訳されるボウル料理は、「カツ丼」「牛丼」など高カロリー、茶色い食べ物といった料理を連想する人が多いのではないでしょうか?
また、日本では昔から「1汁3菜」と言う言葉に表されるように、おかずが沢山ある食事を良しとしてきた文化があるため、丼1つで食事を済ませることに抵抗がある人も多いのではないでしょうか?
そんな日本でカスタマイズ・ボウルブームは起きるのか?
アメリカと異なりボウル料理に対して良いイメージがない日本では、カスタマイズ・ボウルブームは起きないのか?と問われると、私はそうは思いません。
理由の1つが、働く女性が増え共働き世帯が増加したことで、料理に効率さを求めている人が多いこと。「1汁3菜」のような手の込んだ料理を毎日作っている人、そしてそのような食事でないと抵抗がある、と感じる人は昔と比較すると随分少なくなったのではないでしょうか?そのため、冷蔵庫の残り物などを活用して簡単に作れるカスタマイズ・ボウルのニーズは今後どんどん高まっていくことが予想されます。
そしてもう1つの理由が、身体を鍛える人が増加したことで、栄養価の高いヘルシーな料理を手軽に食べられるニーズが高まっていること。昔は、ストイックな男性だけが筋力トレーニングをしていましたが、今は身体づくりのためにジムに通う女性や高齢者も増加しています。
ジムでトレーニングが終わった後に「今すぐ、たんぱく質豊富な料理が食べたい!」と思う人が増えているのはないでしょうか?そのような人にとって、栄養満点でサッと食べられるカスタマイズ・ボウルは需要があると考えられます。今後ジムと提携してカスタマイズ・ボウルを提供する飲食店などが出てくることも予想されます。
文/小松佐保(Foody Style代表)