圧力鍋で炊飯をするコツ
ここまで圧力鍋を使った炊飯のメリットは列挙しましたが、この項目では実際に圧力鍋を使って炊飯する際の注意点とコツを紹介します。
水とお米を入れてスイッチを押すだけの炊飯器とは異なり、圧力鍋では火加減や加熱時間などご自身で調整する必要があります。
はじめから上手くできる人は少ないので、最初は失敗するかもしれませんが、水の量や火の調整など徐々に覚えていけば、きっと美味しいご飯が炊けるはずです。
以下に記す炊飯のコツはあくまで一例です。
まずはお持ちの圧力鍋の取り扱い説明書をよく読み、最適の加減を見つけてください。
・基本的にはお米を研ぐ→水に浸す→加圧→蒸らしで完成です。
・水に浸す時間は30分~1時間ほど。これをおろそかにすると芯までふっくらしたお米にならない。
・無洗米や古米は通常のお米より乾燥しているため、水量を多めに。逆に新米は水少なめに。
・お焦げは、できあがったご飯へさらに5~10分程加熱するとできます。
・加圧時間などを計っておく→上手くできなかった場合、次回の参考になるため。
・できあがったご飯がべちゃべちゃになってしまうのは、水量が多いか蒸気を逃がしきれていないため。
圧力鍋で3合を炊飯
圧力鍋で3合のお米を炊く場合は、圧力鍋の容量は2.5Lくらいで大丈夫です。
あまりに大きすぎると、後片付けが大変なのと、できあがった際にかき混ぜるのに苦労します。(高さがあるため)
水量は540㏄前後。機種によって異なりますので、あくまで参考程度にしてください。
圧力鍋で5合を炊飯
圧力鍋で5合のお米を炊く場合は、圧力鍋の容量は3.5Lほどの圧力鍋があれば大丈夫です。
水量は900㏄前後。こちらも機種によって最適量は異なりますので、あくまで参考程度にしてください。
圧力鍋で炊き込みご飯!
圧力鍋で上手に白米が炊けるようになったら、次は炊き込みご飯に挑戦してみましょう!
作るのは「さつまいもときのこの炊き込みご飯」です。調理時間は25分程です。
用意するもの
・お米3合
・サツマイモ1本(200g程)
・しめじ1株
・昆布だし550ml
・料理酒大さじ1
・醤油大さじ2
・みりん大さじ1
1.まずは出汁を作ります。昆布だし、料理酒、醤油、みりんを混ぜます。
2.洗米をして、研ぎ終わったら水気をよく切りましょう。
3.さつまいもは1㎝の輪切りに。しめじは石突をとり小房に分けましょう。
4.圧力鍋に米、さつまいも、しめじ、そして1で作った出汁を入れて、蓋をし、加圧開始! 加圧時間は高圧で3分、低圧で5分が目安です。
5.加圧終了後、火を止めて蒸らしましょう。蒸らし時間は10分を目安に。
6.圧力を下げて蓋を開けます。
7.しゃもじでよく混ぜ、器に盛り付ければ完成です!
今回紹介したのはT-fal公式HPに記載されている炊き込みご飯の作り方です。
参考 https://www.club.t-fal.co.jp/recipe/detail/1373/
他にもT-falのHPでは様々な料理とその調理方法が紹介されています。
今夜のおかずに困った方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
圧力鍋で2合分の炊き込みご飯
圧力鍋を使って2合分の炊き込みご飯を作る場合も、2L~2.5Lほどの容量の鍋があれば十分です。
特に圧力鍋は最後のかき混ぜる作業がたいせつなので、容量の大きいものを使うとかき混ぜにくく、苦労するかもしれません。
圧力鍋で3合分の炊き込みご飯
圧力鍋を使って3合分の炊き込みご飯を作る場合は、2.5Lほどの容量の鍋を用意しましょう。
通常の白米を圧力鍋で炊く際は、お米1:1水の分量が目安とされていますが、炊き込みご飯はかための方が好き。という方は、投入する出汁の量を少し減らしても良いかもしれません。
圧力鍋で炊き込みご飯を作ると焦げる!?
白米よりも炊き込みご飯の方が焦げ付きやすいようです。
特に鍋底の焦げ付きが多く、食べられない上に洗うのにも一苦労……。
その理由として、炊き込みご飯では水を使わず、調味料を混ぜ合わせた出汁を使うことが挙げられます。
せっかくなら、美味しく、食べられないほどの焦げ付きが少ない炊き込みご飯を作りたいですよね。
どうしても炊き込みご飯を圧力鍋で作ると焦げ付いてしまう! という方は下に記した原因が考えられます。
・加圧後の火力が強い。
・IHを使用している。
・IHで大量のご飯を炊飯してしまっている。
・水気が少ない
特にIHだと下方から急激に熱し、ガスコンロ式と比べて鍋全体に熱が伝導しないので、鍋底だけ焦げて上部は生気味、ということもあるようです。
圧力鍋で玄米の炊飯も可能?
炊飯器の代用品として使える圧力鍋を用いれば、もちろん玄米も、もっちり美味しく炊けます。むしろ白米よりもかたい玄米は、炊飯器を用いて炊飯するよりも、より圧力鍋に適しているといえます。
ここでは圧力鍋を用いた玄米の炊き方を紹介します。ただし鍋の種類によって調理方法や分量が異なりますので、あくまで一例として参考にしていただければ幸いです。
1.まずは玄米を研ぎましょう
2.水と一緒に圧力の鍋の中に投入し、40分前後水に浸しましょう。水の量は1合あたり250mlといったところです。
3.塩を少しだけ入れ、蓋をして強火で加熱を開始します。
4.圧力がかかったことを確認したら、火を弱めていき、20分程加熱します。
5.火を止めて15分程度蒸らしてください。減圧を確認し、蓋を開ければ完成です!
圧力鍋で炊飯したら焦げる?
圧力鍋でお米を炊いて焦げてしまった場合、様々な理由が考えられます。
まずは加熱時間の長さです。
これが長すぎるといかに弱火で加熱しているからといって、焦げてしまうものは焦げてしまいます。
次に火加減です。
例えばおもり式なら、ピンが上がったあとも引き続き火を弱めないでいると、焦げてしまう可能性が高くなります。
そして水加減です。
水量の基準は1:1です。少しかためのご飯が好きな方は、水量を少し減らして炊くこともあるようですが、焦げてしまっては元も子もありませんので、一度水量を基準値か少し多めに炊いても良いかもしれません。
最後に……何度も書きますが、ここに記したのはあくまで「目安」です。
扱いの熱源、鍋の機種によって分量や熱加減は変わってきます。
付属の説明書には必ず最適の答えが載っていますので、そちらを参考に美味しい圧力鍋ライフを送っていただければと思います。
取材・文/高沢タケル