スイーツコースが始まるとアルコールよりも紅茶やコーヒーを、と思われるかもしれないが、よければここでもワインと合わせてみてほしい。特にチョコ系の濃厚な味わいと都城ワイナリーの赤ワインのコンビ―ネーションが個人的にはおすすめだ。
コースの締めくくりは「ミニャルディーズ」。一口サイズのお茶菓子で旅も終盤へ
2号車の組子は好きな高さに調節可能。海沿いでは少し開け気味にしておくと反対側のゲストに喜ばれるかも!?
長崎コースの場合、午後便に乗れば、冬の季節はやや日が傾き始めるので、大村湾に沈みゆく太陽の風景を楽しむことができる。さらに4月からの新ダイヤでは佐世保着が18:37と、より夕日を楽しみやすい時間帯に変更される点も注目したい。前回乗車した1号車では、車内のにぎわいを楽しみつつ、スイーツを味わうことが出来たのに対し、2号車は組子で区切られているので通路が透けているとはいえ、かなりのプライベート空間が演出されている。窓いっぱいに広がる表情豊かな長崎の車窓とスイーツコースを自分たちだけで独占できるとても贅沢な空間だ。2名利用の場合、1号車も2号車も料金は変わらないので、一緒に旅する相手や旅のテーマによって指定するシートを変えてみるのもおすすめだ。
最後にはオリジナルグッズや車内で出されている紅茶なども購入できる
「或る列車」はJR九州の公式webより出発日の10日前まで予約が可能。ただ、人気の高い列車なので予定が決まり次第すぐに予約を取るのがおすすめだ。利用は1名から1グループ4名(1号車利用)まで可能。2名利用の場合、1、2号車ともに2万5000円でこれには「或る列車」の乗車代、スイーツコース、ドリンク代が含まれている。今回の長崎ルートは2019年5月まで週末を中心とした特定日に運転され、運転日は公式webで公開されている。また、4月からは運行時間が若干変更される。
今回の乗車には生産者の方々も乗り込んでいたようで、下車時に「一緒に頑張ろう!」とJR九州の担当者さんと笑顔で話している様子が見られた。おいしい!優雅!だけではなく、九州の空気、水、大地と人が育んだ食材を、JR九州とっておきのチームワークが光るおもてなしでぜひ堪能してほしい。
(メニュー、車窓等は全て取材時点のものです)
取材・文/村上悠太