■茂木雅世のお茶でchill out!
「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」
誰から教えられたのかはよくわからないけれど、知っているという人も多い言葉ではないでしょうか。
何について書かれた言葉かというと「お茶」について書かれた言葉です。
私も物心ついた頃から知っているような気がするのですが、特段その意味を気にすることもなく、な~んとなく「そうなんだね~ふむふむ」くらいでいました。
でもふと思ったわけです。
この言葉についてちゃんと知らないぞ!!と…。
そこで、不思議と多くの人達に知られているこの言葉について、入間市博物館の学芸員さんに詳しく伺ってみました。
狭山茶の狭山は「狭山市」の狭山じゃない!?
「え?狭山茶の事なんだから狭山市の人に聞いた方がいいのでは…?」と思った方。実は、狭山茶の最大産地は「狭山市」ではなく、「入間市」なんです。
そもそも、狭山茶の狭山は狭山市の「狭山」ではなくて、東京都と埼玉県にまたがる丘陵「狭山丘陵」の「狭山」なのだとか。
狭山丘陵はとなりのトトロの舞台にもなった場所ですよね。
そのふもとでお茶づくりが復興されたため、狭山茶と名付けられたというのです。
「味は狭山でとどめさす」は歌のフレーズだった!?
そんな狭山茶をつくる人達に伝わる茶作り歌があったようで…
その歌の中の一節に「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」というフレーズがあるとか。
ある時、そのフレーズを狭山茶のPRの為に使用したところ、それが多くの人に知られるようになったそう。
自分達がつくっている狭山茶への愛をこめて、「味は狭山でとどめさす」と歌っていたわけですが、私の周りでも「うちはずーっと狭山のお茶しか飲まない!」という人がたくさんいるわけで、根強いファンを持つお茶だということがわかります。
そこで実際に
「狭山茶は味でとどめをさすか?」
という質問を入間市博物館の学芸員さんに投げかけてみると、図らずも忙しい現代人にぴったりの要素を持ったお茶だということがわかってきました。