外国人観光客の急増や東京五輪を控え、様々な形態の宿泊施設が続々オープン。そんな中、カプセルホテルは今や狭い空間に身を横たえるだけの存在ではなく、デザインマインドあふれる快適な空間に変貌している。
「オリジナルのポッド(カプセル)や高級ブランドの専用ベッドなどで狭い空間を最大限に充実させたものや、高機能シャワーや専用ラウンジといった付加価値をつけているところなども増えています」
と、話すのは『週刊ホテルレストラン』副編集長の森下智美さん。
今年2月に東京・日本橋に開業予定の『ホテル・ゼン・トーキョー』は、日本のミニマリズムデザインの神髄である茶室と、最もミニマルな宿泊施設であるカプセルホテルを掛け合わせた新ブランド。天井高は2.2mありシモンズ社製ベッドを採用したラグジュアリーな空間だ。
また『ナインアワーズ』は、’18年に東京・竹橋、赤坂、蒲田、浅草、そして新大阪駅至近と、新たに5店舗を開業。「シャワー」「睡眠」「身支度」という3つの行動に特化し、宿泊だけでなく1時間からの仮眠、シャワーのみの利用も可能だ。それぞれの立地に合わせてランステーションやカフェなどを設け、その街で働く人のニーズに対応する。
『ザ ミレニアルズ渋谷』は、その名の通りミレニアル世代向けに特化。「スマートポッド」と呼ばれる、独自開発した多機能型宿泊ユニットには、チェックイン時に渡されるiPodひとつで操作可能なリクライニングベッドや、80インチプロジェクター(一部の客室のみ)などを装備。今後は海外でも展開する予定だ。
次の出張は最新のカプセルホテルで贅沢をしてみてはいかが?
テーマは千利休の茶室
『ホテル・ゼン・トーキョー』
1泊6000円~
[DATA](住)東京都中央区日本橋人形町1-5-8 http://www.hotelzen.jp/
地下鉄人形町駅から徒歩30秒。客室タイプは茶室カプセルなど5種あり、女性専用フロアも用意。共用スペースは約300平方メートルの広さの和の空間で、ワーキングスペースとカフェ&バーを兼ねる。ベッド数は78。