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メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」は完成度の高い買い得モデルだ!

2019.01.26

商品として魅力的か? ★★★★★(★5つが満点)

 メルセデス・ベンツは、各車に積極的に運転支援デバイスを採用してきているが、今回の「Cクラス」の改変でも重要なものが組み込まれた。「アクティブレーンチェンジアシスト」だ。高速道路や自動車専用道を走行中に右か左にウインカーを倒し、クルマがカメラやレーダーなどで後方、側方の安全を確認すると、ステアリングホイールを回すことをアシストしてくれる。

 これはすでに「Eクラス」や「Sクラス」に搭載されており、事故防止とドライバーの疲労軽減に大きく貢献していることを筆者はすでにテスト済みである。同種のものは、BMWが「7シリーズ」と「5シリーズ」のヨーロッパ仕様やテスラ「モデルS」と「モデルX」など、まだまだ限られたものにしか搭載されていない先進的なものだ。これが、ついに「Cクラス」にも搭載されるようになったのは画期的だ。

 高速道路で試してみてもその働きぶりはとても有効で、車線変更の際に今まで自分が費やしていた神経の働きの一部を自分以上(死角も確認してくれるから)に担保していることを確認することができた。運転が長距離かつ長時間になればなるほど、このデバイスのありがたみは増してくるだろう。

 また、高速道路での走行では、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の働き具合もスムーズで見事なものだった。他にも、高速道路を走行中に車線から意図せずにハミ出ようとするとそれをクルマが感知し、ステアリングホイールを回転させて回避する「アクティブステアリングアシスト」ももちろん備わっている。作動具合も申し分なかった。これらの運転支援デバイスはまとめて「レーダーセーフティパッケージ」という20万1000円のオプションに設定されている。車両本体価格552万円(消費税8%込み)には含まれていない。

 この点をどう考えるか評価が分かれるところだろう。ボルボには、まだ「アクティブレーンチェンジアシスト」のような車線変更を支援するデバイスは用意されていないが、それ以外の装備はほぼ標準装備されている。「Cクラス」も標準装備すれば、販売価格が20万1000円分上昇してしまう。オプションといっても、現実的に輸入される「Cクラス」にはあらかじめオプションが組み込まれたものが少なくないはずだから、購入を検討している人は憶えておくといいだろう。

 大幅な改変が施された「Cクラス」は、先進的でとても上質な4ドアセダン(と、そのバリエーションたち)に仕上がっていた。「C200アバンギャルド」は、ややもするとコンサバティブに思われがちなミディアムサイズの4ドアセダンだが、内容は現代の自動車の最前衛をいくもので、それらは走行性能や使い勝手などに余すところなく反映されていた。現在、望み得る最も上質かつ安全な装備が施された中型4ドアセダンだ。

■関連情報
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/models/c-class/c-class-sedan/

文/金子浩久(モータージャーナリスト)

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