ハロウィンに市場規模を抜かれながらも、依然、日本国内において強い存在感を示し続ける国民的イベント・バレンタインデー。女性がパートナーや意中の相手に想いを伝えるという良い面ももちろんあるが、職場においては「男性社員にチョコをあげなければいけない」「もらったらお返しをあげなければならない」というような同調圧力もあって、面倒に感じている人も多いことだろう。
そのため、職場内でバレンタインデーをはじめとした慣習を見直す「虚礼廃止」の動きが加速しているようだが、実際のところ、世間の人たちはどれくらい「職場内バレンタインデー禁止令」を認知しているのだろうか?
職場内バレンタインデー禁止令を知っている・聞いたことがある人は2人に1人
質問:近年、職場内で「バレンタインデー禁止令」が出される会社があります。遊びを会社に持ち込まない、などの理由が多いようですが、職場における「バレンタインデー禁止令」があることについて知っていましたか。現在お仕事をなさっていない方も、一般的なご意見をお聞かせください。(単一回答)
調査が行われた結果、職場におけるバレンタインデー禁止令を「知っている、現にそういう会社が存在することを耳にしていた」と回答した人が20%、「聞いたことはあるが、よく知らない」と回答した人が33%、「知らなかった、はじめて聞いた」と回答した人が47%となった。
「知っている、現にそういう会社が存在することを耳にしていた」と「聞いたことはあるが、よく知らない」の割合を合わせると半数以上となり、2人に1人がバレンタインデー禁止令という言葉を一度は耳にしたことがあるとわかった。
次に、職場におけるバレンタインデー禁止令に対する意識調査が行われた。
職場内バレンタインデー禁止令に賛成の割合は4割近くに
質問:職場での「バレンタインデー禁止令」についてどうお考えですか?(単一回答)
調査が行われた結果、「賛成である」と回答した人が37%、「反対である」と回答した人が10%、「どちらともいえない」と回答した人が53%となった。中立的な意見が目立つものの、禁止令に反対の意見は1割に留まった。一方、賛成の意見は4割近くにのぼり、賛成の意見と反対の意見の割合を比べると賛成の方が多いという結果に。
また、2017年に日本法規情報で行われた調査では、「バレンタイン禁止令」に反対だと回答した人が31%となっていることから、2年間で、職場における「バレンタインデー禁止令」に対する意識が変わってきたといえる。
次に、「賛成である」と回答した方を対象に、賛成する理由は何なのかという調査が行われた。
あげる側・もらう側の負担を問題視した意見が3分の2を占める
質問:「バレンタインデー禁止令」に賛成と答えた理由は何ですか。ご自身の考えに最も近いものを一つお選びください。(単一回答)
調査が行われた結果、「あげる方・もらう方どちらにも負担がかかるから」と回答した人が68%、「人間関係のトラブルが発生する場合があるから」と回答した人が14%、「バレンタインデーの文化自体を重要視していないから」と回答した人が13%、「仕事にうわつきや緩みが生じてしまうと思うから」と回答した人が4%、「その他」と回答した人が1%となった。あげる方・もらう方への負担を問題と捉える割合が7割近くにのぼり、賛成する理由の3分の2以上を占めた。
実際、職場では学校やプライベートなどの場面より、上下関係が明確に存在するので慎重に配慮しなければならない他、「他の人があげている・もらっているにも関わらず自分だけしないのは気が引ける」などの周りの雰囲気も負担となっているのかもしれない。
今回の調査では、職場におけるバレンタインデー禁止令の認知度とそれに対する意識調査を実施したことにより、禁止令の存在を認知している人は2人に1人であり、4割近くの人が禁止令に賛成しているということがわった。また、賛成する理由としては「あげる方・もらう方両方に負担が生じるから」という意見が3分の2以上を占めるという結果になった。
<調査概要>
調査期間 2018/10/29~2018/11/12
回答者 589人(男性 289人 女性 300人)
出典元:日本法規情報株式会社
構成/こじへい