新宿といえばココ！男たちのハードボイルドサウナ「A」の独自悦楽世界

虐げられた男のオアシスがここにある

　ファッションのタトゥーと渡世の彫物は別物なんで、そこを区別しろって意見もあるだろうけど、現場でいちいち区別するのも不可能でしょ。タトゥーでも全身入れまくりの人とかいるしさ。彫物でもまだ筋彫りだけの人とかさ、そんなのいちいち整理整頓できないよ。となると一切禁止ってするしかないでしょ、施設としては。ほら、なによりタトゥーも“回りをビビらせたい！”っていう理由で入れてる輩もいるしな〜。

　でも彫物自体にはなんの罪もなくてさ、ソッチ系団体とは関係なく、もともとトビの人とか漁師の人とかが、溺れた死んだ時の身元確認用に入れてたって部分もあるしね。

　オレが子供の頃なんて家に風呂なくて銭湯行ってたけど、そういう人だらけだったからさ。まぁ話しかけられたら敬語で応えちゃうけどね、小心なんで。

　だけどまぁ、とにかくそういう人の為にもこういう『Ａ』みたいなサウナはあっていいと思うな〜。この場所にはそういう施設があったっていいじゃない！

　まぁ、そんな話はどうでもいい。この施設の最高にイイ理由は他にある!!

　オレさぁ、タバコ吸うじゃん。あ〜なんか今回、彫物だのタバコだの、最近じゃあ滅法忌み嫌われてるようなことに関する話ばっかになってるけど、逆にいいや、今回はそういう話だ!!

　で!!　喫煙者のオレからすると、水風呂の後の休憩。その時にタバコ吸いたいんだよね〜、ホント。

　でも今や吸えない！　サウナ行っても喫煙室なんていうところいかなきゃ吸えないでしょ。だから浴室からタバコ吸いに行くには、わざわざ更衣室まで行ってロッカー開けて館内着に着替えて、エッチラオッチラ歩いていかなきゃあならない。

　だから行けてませんよ、いちいち休憩の時には。最終のセットが終わった後にやっと一服できるっていうのが現状ですよ。

　ところが、この『Ａ』は違う！

　この施設の構造を説明すると、ロッカールームは入口のある一階にあって、浴室は地下にある。だから一階で館内着に着替えて、タオルとかを持って地下に行き、浴室前の洗面所も兼ねた、鍵も扉もないロッカーというか、なんつうんだろ、格子状の物入れが並んだスペースがあるんで、そこに脱いだ館内着とバスタオルを置いて、浴室に入る。

　で、そのスペースがけっこう広くて、テーブルが置いてあり、なおかつ灰皿なんつう気の利いた門なで完備されてんですよ!!

　これが最強にうれしい！　もう水風呂から出るたんびに、体を拭き拭きしながら浴室の出口まで歩き、物入れのバスタオルでサッと体を拭いたら、そいつを腰に巻き、さらに物入れに置いておいたタバコを火をつける!!　喫煙者の皆さん、想像するだけでイイでしょ？