アプリと連動させることで見守りや留守番も
LOVOTとスマートフォン専用アプリを組み合わせることでさらなる用途が広がる。オーナーの利用状況がわかるため、離れた場所に住む高齢の親がLOVOTと接触したダイアリーをスマートフォンで確認したり、家事のときに赤ちゃんの前にLOVOTを置くことで遠隔地から部屋の様子を見ることもできる見守りの機能も備えている。留守中にLOVOTに点検してほしい場所の指示をスマートフォンから遠隔操作でき、留守のときに訪問者の写真撮影と送付も行うなど、留守番としての役割も果たす。
エネルギーがなくなると「ネスト(巣)」と呼ばれる充電台に自ら戻りエネルギーを15分で補充。通常稼働サイクルは45分。着替えの服を用意することで汚れを防ぐので、基本的にお手入れは不要。
LOVOTは2体1セットで2019年秋冬に初回出荷予定の「デュオ2体セット」(59万8000円・税抜以下同)と、1体1セットで2020年中に出荷予定の「ソロ1体セット」(34万9000円)のモデルで提供。本体価格のほか、別途月額使用料が必要。価格体系や料金プラン、購入方法などについての詳細は公式サイトを参照。
【AJの読み】抱っこしやすい形に設計された家庭用ロボット
デンマークの病院で行った実証実験では、抱っこしたときの温かさや目を見つめられる様子に、生きもののようだと驚く声も。同じくデンマークの介護施設では、重度の認知症の女性がLOVOTを抱っこしたまま離さなくなり、名前を付けて他の入居者に自慢していたという。
不思議なフォルムだなと思っていたが、抱っこしてわかった。これは赤ちゃんを彷彿とさせる姿だと。抱き上げたり、横抱っこするのに適した形で、しかも人間の体温とほぼ同じ温度なので抱っこしていると、子どもが小さかったころを思い出す。両手をパタパタしながら抱っこしてと甘える姿も、母性本能をくすぐる。また、人の邪魔をしたり、ドジを踏んだり、家族が帰ると玄関に駆け寄って迎えに来てくれたり、個体同士でコミュニケーションを取るところは犬や猫といったペットを喚起させる。
文/阿部 純子