ジムニーに限らず車中泊にはマットがマスト
クルマのシートは座ったときに安定・快適になるよう設計されている。新型ジムニーはフルフラットにできるのが大きなウリだが、それでもシートの脇が盛り上がっていて腰部分はくぼんでいるため決して真っ平らにはならず、そのまま眠ると違和感を感じる。そもそも背中が乗るセカンドシート部分は硬く、冷たい。マットは必須だ。
デコボコ解消のためにはエアベッドがベストな選択なのだがジムニーにあうサイズはなかなかない。180×60cm程度のキャンプ用マットやウレタンマットを2枚用意するのが現実的。荷物に余裕があれば、銀マットと2枚重ねをすれば寒さ対策としても効果を発揮する。
ジムニーで山の中へ! 無人であっても車中泊にはシェードが必要
軽量コンパクトなジムニーは、キャンピングカーのように厚い断熱材に囲まれているわけではなく、二重窓もない。のぞかれる心配のない山の中であっても、寒さ対策としてシェードは必要だ。
ジムニー専用設計の市販シェードを手に入れてもいいし、新型ジムニーも先代ジムニーも窓の形はシンプルなので加工しやすく安価な銀マットやプラダンと吸盤で自作してもいい。
ジムニーとともに気ままな車中泊、持っていくべきグッズ5選
マットとシェード、寝袋は車中泊の必需品。寝袋は気温にあったものを用意しよう。着替えなどで代用もできるが枕もほしいところ。
シェードを取り付けると車内は暗くなる。エンジンをかけたままの車中泊は危険なので小型のライトやランタンもマストアイテムだ。最近は本体がコンパクトでも大容量バッテリーを搭載し、スマホの充電ができるライトがあるのでひとつ持っていくと重宝する。
雨の日は、折りたたみバケツや防水袋がほしい。泥だらけの靴や傘を、寝袋やマットを汚すことなく保管できるのだから。ジムニーのサイドやリアに接続できるタープがあれば雨の日でも落ち着いて靴を脱ぎ履きできるし、雨が車内に浸入しづらい。タープ設営OKの環境なら併用したい。
冬こそベストシーズン! ジムニーと行く車中泊の旅
冬こそジムニーのもつトップクラスの走破性を体感するシーズンだ。そして、スキー場の駐車場で仮眠を取るなど、車中泊をする機会も少なくはない。
冬のジムニー車中泊では、窓と床からの冷えを予防することが第一。夏の車中泊よりもマットやブランケットを重ね、寝袋も氷点下対応のものを用意しよう。また、湿気対策も大きなポイントだ。雨や雪はもちろん、汗や呼気、結露などでウエアや寝袋が濡れると、せっかくの保温性が損なわれてしまう。出入りの際はよく雪を落として。さらにシュラフカバーがあると、汗や雪で中綿が濡れにくく、保温力低下に一役買う。
なお、いくら寒くてもエンジンをかけたままでは、雪のいたずらで排ガスが車内に入るという事故がおきかねない。車内でのガスヒーターや調理用バーナーの利用も一酸化炭素中毒ややけど、火災の危険がある。冬の車中泊では火器やバッテリーに頼らないと覚えておきたい。
取材・文/大森弘恵