■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ
新型レクサス『ES』にオプションで設定されている「デジタルアウターミラー」は世界初の製品化だ。画像をご覧の通り、これまでのドアミラーの代わりにデジタルカメラが設けられ、クルマの側方から後方に掛けての画像を車内の左右Aピラー付け根の専用モニター画面に映し出す。レクサス『ES』ではこれを20万円(税別)のオプションに設定している。
このデジタルアウターミラーが装着された『ES』を2度、併せて約500km運転した。初めはスリムな外観に微かな違和感を覚えるが、今までのミラーが大き過ぎたのだと気付けば、すぐに慣れる。そして、街中で右左折や赤信号で停車している際のデジタルアウターミラー越しに向こう側が良く見えることで、一気に合点が行くことになるだろう。
これに乗った後に、通常のドアミラーが付いた『ES』に乗ったが、どうしてこんなにも大きく視界の妨げになるのだろうと思えたほどだ。それほど、本体の小ささはオプションとして選ぶ大きなメリットになっている。左右のモニター画面には、ドライバーが見やすい明るさに自動的に調整された画像が映し出されるので、夜やトンネル、悪天候などの際でも視界が確保される。後続車の眩し過ぎるヘッドライトに眩惑されることもない。デジタルカメラやスマートフォンが夜間でも自動的に明るさを調整するのと同じ感覚だ。雨天時の曇りや雨滴などの心配もない。