ドライバーのストレスを軽減し、どこにでも行きたくなる
ガラス面が立っていることで、周囲を見やすい。これからの季節は、窓に雪が積もりにくいことも利点。
ミラーの近くが低くなったクランク形状の窓のおかげで前後タイヤ付近の状況を確認しやすい。また、助手席側にはサイドアンダーミラーを装着し、ストレスを軽減する。
区画のないフリーキャンプサイトではあちこちに張り綱がのび、背の低いネームプレートやウインドミルが飾られている場合も。狭い山道はもちろん、混んだキャンプ場でもありがたい。
バックドアは右開き。大きく開いて荷物を出し入れしやすいが、狭い駐車場では注意が必要だ。
キャンプではタープとの接続や雨の日の荷物の出し入れなど、跳ね上げ式に有利なシーンが多いので横開きなのは少々残念。一方で、横開きは小柄な人や子どもでも楽に開け閉めできるし、混雑したフリーサイトではバックドアを開いておくことである程度視線を遮断できるというメリットがある。
機能に徹したデザインだけでなく、安全技術の進化にも注目したい。スタックしそうになった時には空転する車輪にだけブレーキが作動して脱出しやすくなる「ブレーキLSDトラクションコントロール」を標準装備するほか、予防安全技術の「デュアルセンサーブレーキサポート」、「ふらつき警報機能」など今どきのサポート機能を搭載しているのだから。
実際にハンドルを握ってみると、街中やキャンプ場、山道、雪道……あらゆるシーンでだれもが安心して運転できるクルマになっていることがわかった。
“車中泊のためのコンパクトカー”なら、キャンピングカーのベースとして採用されている軽ワンボックスを選ぶというテがある。
しかし、「どこでも行ける」安心感はジムニーならではのもの。
釣りやスキー&スノーボード、ハンティングなど、山の中へ入って仮眠をとり、誰よりも早く野に出るような使い方には、道具の積載しやすさとパワフルさが加わったジムニーやジムニーシエラがベストの選択だ。
取材・文/大森弘恵