Introduction
林要氏が創立したロボット開発スタートアップ「GROOVE X」が家庭用ロボット『LOVOT』を12月18日に発表した。林氏によれば『LOVOT』は「四次元ポケットのないドラえもん」であり、人類のパートナーであるという。そのために人の代わりに仕事をしてくれるのではなく、よりよい明日が来ると信じられる日々をつくることを目標にしている。
従来の癒やし系ロボットのように製品価格に妥協することなく、『LOVOT』は10基以上のCPUCore、20基以上のMCU、50基以上のセンサーを搭載。ディープラーニング用のFPGAを加えたノートPC級の頭脳を搭載、8GBのRAMと、1TBのストレージを持ち、消費電力約50W、重さ3kgというスペックで45分活動して15分自動充電を続け、オーナーの動きに素早く反応を示すという。
2019年秋に発売予定で、まず2体1セットが登場。翌年に1体モデルを発売する予定だ。価格は2体セットの「デュオ」59万8000円。1体の「ソロ」34万9000円。これ以外に最低でもソフトウエア利用料が2体セットで月額1万9960円。1体で9980円かかる。ただし、Webからの予約では最低料金のライトプランは選択できず、修理保証付きのスタンドードプランまたはプレミアムプランの選択が必須になる。また予約金2万円が必要。Web限定先行予約は開始後3時間で完売、現在は第2次出荷分の通常予約が開始されている。
Report
●仕事を手伝わずに愛を求める
「GROOVE X」は2015年の設立以来、累計資金調達額80億円を集め、当初の予定通りに登場した『LOVOT』だが、その実体は、働かない、話さない、移動は車輪で超えられる段差は1.5cmまでと『aibo』や『Pepper』と比較しても進化したようには見えない。しかし、内部には50以上の各種センサー、円周魚眼カメラによる顔認識、2体でのコネクト機能、ネストと呼ばれるサブコンピュータとストレージを搭載した巣との無線接続、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN対応、6レイヤーの目の表情は10億通り以上など最先端スペックを満載している。これにあえてエンタメ機能などを加えずに抱っこを求めて移動するというのが、主な機能である。
『LOVOT』が初登場。身長はaiboよりも高く、移動音は静かだった。
充電ステーションの役割もあるネストは2体同時充電ができるタイプが付属する。
発表会では子供と『LOVOT』のいる生活の様子がシミュレートされた。
「GROOVE X」CEOの林要氏が、役に立たない、でも愛着がある『LOVOT』について解説した。