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停電にもろい都市の電力事情、災害時の電源を確保は大丈夫?

2018.12.26

手回しで充電できるラジオが今、品薄になっている。背景にあるのが、今年9月に起こった地震と台風、それが起因となった大規模停電だ。「備えなければ……」と不安になる気持ちもわかるが、防災エキスパートの話を踏まえつつ、災害時に電源を確保する方法を考えてみた。

和田隆昌さん教えてくれたのは…
災害危機管理アドバイザー
和田隆昌さん

過去にアウトドア雑誌の編集者を歴任。豊富な現場体験を基に、災害や危機管理の問題に取り組んでいる。著書に『まさかわが家が』(うしお出版)など。現在は長期発電施設などを持つ災害対策済み住宅の推進・開発にも参加している。

あまり知られていない停電にもろい都内の電力事情

「とにかく現代の社会は停電に弱い。それは、皆さんが思っている以上だということを、心に留めておく必要があります」

 そう語るのは、災害危機管理アドバイザーの和田さんだ。

「記憶に新しいのが、今年9月に起きた北海道の大規模停電です。人口密集度が低くて、そこまで電力に頼り切っていない地域でさえ、あれだけの被害が出たのですから。もしも首都圏で同じような規模の停電が起きたら、壊滅的な事態に陥るでしょう。その理由のひとつに挙げられるのが、現在稼働している東京湾沿岸の火力発電所です。首都圏の主な電力をまかなう重要な施設にもかかわらず、バックアップが全然足りていないのです。停電で一度ストップすると、外部からの電力供給がなければ再稼働できません。復旧には、かなりの時間がかかるでしょう」

 北海道と同様の停電が首都圏で起きた時について、和田さんは次のような事態を想定する。

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