ふるさと納税で損をする場合って?
ところで、ふるさと納税では損をする場合があるという噂がある。どういうケースなのか。吉田さんに聞いてみた。
「ふるさと納税そのものは、『寄付』という慈善行為で成り立っています。そのため、『損をする』という発想は適切ではありません。ただ、一般に言われているように、限度額を超えてふるさと納税を行った場合には、控除額が下がって“損をした”ように思うのかもしれません。ふるさと納税で受けられる控除の額は、住民税の所得割額の20%を上限とされています。そのため、所得によって差異が出てしまうということがあるのです」
ふるさと納税を行う場合には、特例や限度額のことをよく理解した上で行うのがよさそうだ。
【取材協力】
吉田信康さん
税理士。1998年吉田信康税理士事務所を開業し、中小企業の税務顧問として税理士業務を行うかたわら、会計ソフト「弥生会計」のセミナーを開催するなど、起業家のためのパソコン会計による指導も精力的に行っている。
http://www.yoshida-tax.jp/
取材・文/石原亜香利