【プレミアムビールと相性の良いおつまみ】酒文化研究所が“酒好き”に対して行ったアンケート調査によると、金曜日の夜にゆっくり飲みたいお酒トップ3は日本酒(43%)、プレミアムビール(41%)、赤ワイン(40%)となった。これらの3種のお酒は特に人気のようだ。そこで3回にわたり、それぞれのお酒と料理やおつまみとのマリアージュを、金曜日の夜、存分に楽しむために日本酒、プレミアムビール、赤ワインそれぞれについて専門家に聞く。
今回は、「プレミアムビール」とのマリアージュの基本や、相性の良いトレンドのおつまみについて、野菜ソムリエプロ・ビアジャッジ・ビアコーディネイター中村 祐輔さんに聞いた。
プレミアムビールの料理とのマリアージュの基本
まずは、プレミアムビールと料理とのマリアージュの基本を中村さんに教えてもらった。基本的に次の2つの組み合わせ方があるという。
1.ビールの色合いと料理の色合いを合わせる
「料理は、その色合いが濃くなってくるに従って、風味の深さや芳ばしさ、または甘味が増してきます。ビールも同様に、色が濃くなるにつれてアロマ・味わいが深く麦芽の芳ばしさまたは甘味が増してきますので、互いの色合いを合わせていくのが一つ目の基本です」
2.調理方法によってビールを選ぶ
「料理の調理方法は、『生→蒸す→煮る(薄)→焼く(軽)→焼く(こんがり)→揚げる→煮る(濃)』という順に、色合いが風味繊細なものから深い色彩になってくるため、ビールは、爽やかで軽めのものからフルボディの麦芽の苦み・甘みのあるものなどキャラクターの強いものに合わせていきます」
また中村さんは、食材選びの前提として、次のことをアドバイスする。
「食材は旬の野菜や材料を使ってもらいたいです。旬のものは、香りや味わいが良いためです。また栄養価も高く、スーパーでも安く手に入りやすいです」
プレミアムビールに合うおつまみ
ビールのマリアージュの基本がわかったところで、ちょっと贅沢気分になれるプレミアムビールに合うおつまみを教えてもらおう。中でも、手軽に購入できるものには何があるだろうか。
中村さんは、「ビールのアロマや風味を一緒に楽しめるものを選びたいです」と述べ、次の3パターンの色合いのビールに合う料理やおつまみを挙げる。
1.「レモン色~ゴールド」の爽やかで華やかな香りのビール
〈例〉
サッポロビール「ヱビス 華みやび」
サントリー「ザ・プレミアム・モルツ 香るエール」
→生野菜、マリネや浅漬け、おでん、ホワイトソースなど
2.「アンバー~銅色」で麦芽の芳ばしさやほのかな甘味を感じるビール
〈例〉
サッポロビール「琥珀ヱビス」
→揚げものや串焼き、ナッツ類、トマトソースのパスタやラザニアなど
3.「黒色」ビール全般で麦芽の苦みやほのかな燻香を感じるビール
〈例〉
サントリー「ザ・プレミアム・モルツ 黒」
サッポロビール「ヱビス プレミアム ブラック」
アサヒビール「アサヒ・スタウト」
→チョコレート、こんがり焼いたグリルチキンなど