DIMEトレンド大賞 ベストキャラクター賞 安室 透(from『名探偵コナン』)
〈DIMEベストヒットランキング9位〉
安室透が巻き起こした一大ムーブメント!
友人から「これからちょっと執行されてくる」というLINEが送られてきた、その数時間後。「やばいむり安室むり」「トリプルフェイスしんどい」「好き」などと語彙力ゼロのメッセージが続けざまに送られてきて、私は悟った。「あぁ、こいつも〝安室の女〟になってしまったか」と――。
今年4月に公開され、興収88億円突破(※)の大ヒットとなった、劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』(通称:ゼロシコ)。本作のメインキャラとして活躍するのが、喫茶店でバイトする私立探偵であり、黒ずくめの組織の一員であり、その正体は公安警察の捜査官という〝トリプルフェイス〟を持つ男――安室透である。もともとは、一昨年公開の劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』で人気に火がつき、今作でそれは勢いを増し、世の女子のハートを燃やし尽くしてしまった。ゼロシコ公開後は、SNSに〝安室の女〟があふれ、多くのアカウントに「執行済」(ゼロシコ見てきたの意)が追加された。安室グッズは続々完売、イベントでは長蛇の列ができ、安室の正体である〝降谷〟のハンコが爆売れした。評判が評判を呼び、興収が伸び続ける中「安室透を100億の男に!」という動きが発生。その合言葉のもと〝安室の女〟たちは5回、10回と執行されに劇場へ通った。冒頭で語った友人もそのひとりである。『名探偵コナン』にも、アニメグッズにも全く興味がなかった彼女(9回執行済)の腕には、しっかりと安室のぬいぐるみ(通称:あむぬい)が抱かれていた。
「安室はやさしくてかわいい……降谷は強くてかっこいい……ていうか、とにかく顔がいい」
彼女はそう言って、映画の舞台である日本橋などの聖地巡礼へと向かった。意味不明すぎて、私は自ら執行されることにした。
結論から言う。友人は正しかった。安室透、マジ最高。
とりあえず友人に速攻で電話した。「USJとコナンがコラボしてるレストラン行きたい」「そんなもの、とっくに完売してるわ!」――もっと早くに〝安室の女〟になっていれば……!!
大量の女子を沼落ちさせ、一大〝ゼロシコ〟旋風を巻き起こした男――安室透の勢いはまだまだ止まりそうにない!
※興収は執筆時点