大好きなキャンプと星空。それぞれの可能性はもっと大きい
猪俣さんは、イベントや教育機関でプラネタリウム体験を提供しているが、なぜ星空観察ではなくプラネタリウムにこだわったのだろうか?
「キャンプに行くようになって思ったんですが、はじめて天の川を見たという人がじつに多いんです。星が美しいことで知られる長野・阿智村の人も、あらためて星を見たことがないと言います。それに、子どものころはプラネタリウムに行ったけれど、大人になってからわざわざ行く人はそういないとも聞きました。
テントのプラネタリウム体験は雨でも晴れた日でも、どこでも催行できるコンテンツ。
僕は天文学者でも解説者でもありません。大好きなキャンプと星空を融合させることで、それぞれの可能性が広がるんだよと提案したかった。だから体験会でも解説はあえて少なめにしています。
ある児童養護施設では子どもたちが“はじめてプラネタリウムを見た”と言いました。いろんな経験のひとつとしてほしくて、ボランティア投影も続けたいですね」(猪俣さん)
【問】猪俣慎吾 info@photo-shingo.com
画像提供/猪俣慎吾
取材・文/大森弘恵