BMIと体脂肪率を組み合わせ肥満判定
体脂肪率とは別に、身長と体重に基づく計算だけで、肥満かどうかを判断できるのがBMIだ。
BMIとは、Body Mass Indexの略で日本では「ボディマス指数」と呼ばれることもあるが、略称の方がよく知られている。計算方法は以下のとおり。
BMI= 体重 ÷(身長×身長)
身長はcmではなくmで。例えば、身長が170cmで体重が70kgであれば、70÷(1.7×1.7)=24.2となる。
日本肥満学会の基準では、算出された数値が25以上で肥満と判定される。BMIがこの数値以上になると、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病を発症する率が高まる。
ただし、骨が太いとか、筋肉質であるために身長の割に体重が重い場合は、肥満ではない。そのため、BMIは完璧な指標ではなく、あくまでも一つの目安として考える。
前述したキャリパー法と同じく、keisanサイトに測定値を入力するだけでBMIが出てくる「BMIと適正体重」(ここでは身長はcmで入力)のコーナーがあるので、こちらを利用するとよいだろう。
意外と怖いBMIや体脂肪率に現れない、筋肉量の低下による隠れ肥満
外見上は同じような体格であっても、筋肉量の低下により脂肪の量が相対的に多いことがある。これをサルコペニア肥満(隠れ肥満)という。筋肉(サルコ)が減少(ペニア)することであり、身体機能の低下や移動能力の低下、ADL障害などにもつながる可能性があり、注意が必要だ。
主な原因は運動不足や栄養不足が挙げられており、また、過激なダイエットを行うとサルコペニア肥満になる可能性があるとされている。
糖質制限や朝のバターコーヒーなど、巷ではダイエット法が溢れかえっているが、その前に今の自分の身体を知ることが大事。上記の方法を使って、自分は肥満なのか、標準体重に収まっているのかを確認することからはじめよう。
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)