スマホの初期化ができないときの対処法
不具合や端末の暗証番号をなくしてしまうなどが原因で、前述した方法では初期化ができない場合があります。不具合は再起動などで解決することもありますが、暗証番号を忘れてしまった場合は「強制初期化」が必要になります。
まずはiPhoneの強制初期化の方法です。iTunesが利用できるPCが必要になります。最初に「iPhoneを探す」をオフにしましょう。この機能をオフにしないとアクティベーションロック(第三者に使えなくするための機能で、Apple IDとパスワードを入力しないと解除できません)がかかってしまいます。譲渡、売却に関わらず、自分以外使えなくなってしまうので必ずオフにしましょう。「設定」から「iCloud」へいき、「iPhoneを探す」を解除するだけでできます。
次にリカバリーモードを利用して初期化をします。PCとiPhoneを接続して、iTunesを起動します。そして、iPhoneを強制再起動してリカバリーモードにします。強制起動はモデルごとに異なり、iPhone8、iPhoneXなどは音量ボタンの上と下を押してから、サイドボタンをリカバリーモードになるまで押し続けます。このほかのモデルは説明書や公式サイトを参照ください。iPhoneがリカバリーモードになると、iTunesに「復元」か「アップデート」の選択肢が表示されるので、「復元」を選択すれば強制初期化できます。
以上の方法でも初期化できない場合は「DFUモード」が有効ですが、Appleが公式発表していないため、ここではおすすめをしません。
Androidの強制初期化のやり方は、まずスマホの電源を落とします。そして、電源ボタンと音量の下ボタン(音量を小さくするボタン)を同時に押します。いくつか項目が出てくるので、「Recovery Mode」に合わせます(音量ボタンで上下が動き、電源ボタンを押すと確定になります)。そして、表示される「Wipe data/factory reset」を選択すれば強制初期化が完了します。
初期化したスマホを復元する方法
スマホの初期化が完了したら、新しい端末にバックアップデータを移しましょう。iPhoneとAndroidで方法が異なります。
iPhoneの場合、データを復元するには新しい端末を起動して、iOS設定アシスタントが「iPhoneの設定」になれば、「iCloudバックアップから復元」を選択します。すべてのデータをダウンロードできれば復元完了です。復元するときは大量のデータ通信が発生するので、Wi-Fiへ接続してから復元しましょう。
AndroidはGoogleアカウントと紐付けをすることで、様々なデータを自動でバックアップできます。「設定」から「アカウント」を選択して、「Google」に進みます。「連絡先」や「フォト」などの項目があるので、同期のスイッチをONにすると復元が完了します。必要な項目をONにしていけばAndroidはバックアップが完了します。
初期化したスマホのLINEのデータを復元する方法
「LINE」は今や欠かせないツールです。LINEのデータを別の端末に引き継ぐためには、メールアドレスの登録が必要になります。設定画面からアカウントを開きます。そして、「メールアドレスの登録」をタップします。
次にメールアドレスとパスワードを2回入力します。登録したメールアドレスに認証用の4桁のパスワードが届くので、認証画面に番号を入力すれば登録完了です。
初期化が終わり、新しいスマホにLINEをインストールしたら、「ログイン」を選択します。「新規登録」を押すと引き継ぎができません。ログインをするときに登録したメールアドレスとパスワードを入力すれば引き継ぎができます。
今回はスマホの初期化のやり方と復元方法について紹介しました。バックアップをしっかり行えば、初期化するときも安心です。
文/三浦修靖