ビジネスマンが抱く夢といえば、成功して企業の社長になったり、世間の顔のような著名人になるなど、お金や地位、権力や名声などを手に入れることでしょうか? 社会進出が進む女性も同様の夢を持つ方がいるでしょうが、一方でこんな夢を抱く方がいるかもしれません。
「玉の輿」です。誰もがうらやむお金持ちの男性と結婚し、何不自由のない優雅な生活を生涯にわたって送る……。今回はそんな「玉の輿」について解説します。
「玉の輿」とは年収3000万円の男性と結婚すること?
玉の輿という言葉はよく聞きますが、具体的にはどのような結婚を指すのでしょうか? まず語源に注目してみましょう。「玉」は古くから宝石や財宝のことを意味し、「輿」は身分の高い人を運ぶ乗り物を指します。身分の高い人が乗る美しく飾られた輿を「玉の輿」と呼ぶようになったことから、地位のあるお金持ちの男性と結婚することを「玉の輿」と呼ぶようになりました(※諸説あります)。
では、「地位のあるお金持ちの男性と結婚する」とはどのようなことでしょうか。現代で考えると、年収の高い人が当てはまりそうです。エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社が提供する「コミックシーモア」が、2016 年12月にコミックシーモア会員男女6492 名を対象に実施した「『玉の輿の日』に関するアンケート」の結果を見てみましょう。コミックシーモア会員に「あなたが玉の輿(逆玉の輿)と聞いて、イメージする相手の収入はいくらですか」と質問したところ、37%以上が「3000万円以上~」と回答したそうです。次いで、「2000万円以上~(19.3%)」、「1000万円以上~(17.6%)」と続く結果に。
一方、国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」(平成29年度分)の結果を見ると、男性の平均給与が532万円とあります。その差は約5.6倍……。さらに年収1000万円を達成している男性の割合は、同調査で約6%。この数字は同調査を10年ほどさかのぼって確認してもそれほど変動がありません。つまり玉の輿とは、男性人口の約6%のエリートに巡り会えたヒジョーに狭き門ということになります。多くの女性が「これぞ玉の輿だ!」といえる「年収3000万円の男性」に至っては、さらに確率の低い超難関の運命的な結婚といえるでしょう。